328 朝食

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



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それは出発前

朝食を作り終えた頃の話


大量に頂いたらしい倉庫の芋と玉ねぎを使い

朝からじゃがバターやらマッシュポテト、それとシャーマン、、

いや、ここでは分かりづらいので魔女のポテトパイという事にしておこう(ベーコンとか入って無いし)

それら芋芋祭りで生娘達を〇ャブ漬けにしようとしていた時n う˝っ意識が


うん、いや何でも無い 続けよう


あ、後もう一品

ツインテールが作った野菜炒め的な何かを別で盛り始めた所だ



「よしっと、じゃあコレに卵とチーズも乗っけちゃおっか~」

魔女が最初に切り取った部分を皿に乗せ幼女の目の前でトッピングを始める


「わぁ~美味しそうだわ! ねぇ、これは私だけ?私だけ~?」


「えっ!ええ? えっと、ロゼちゃんだけって事は無いんだけど~」


「あぁ全然気にしないで良いんで 次のカットしちゃって下さい」

亭主が昼支度の方を終え、たじろぐシャーマンの前へと出てから膝を折る

「な~んでロゼだけってなるんだ~?みんなのもあるに決まってんだろ  ほれ、熱いからゆっくり持ってけよ?」


強めに言い過ぎない様、諭(さと)してからフォークを差し出す


そこに


「朝からピーチクパーチク、昨日の今日でめでたい連中だな」

誰かさんのついでにと朝風呂したらしい少女?がカットされたばかりの物を奪う


のだが髪の毛は濡れたままだ

本当に拭いたのかと思う程にそれはもうびっちゃびちゃ

オールバックに流した後ろ髪からは雫が止めどなく滴り落ちている


「ちょちょちょ、シエルー! 駄目じゃん服も濡れてんじゃん!!  も~ほんっとシフいないだけでなんでそうなっちゃうかな~?   ってぇ!!良いからスプーン置いてー」

ツインテールが急いで洗面所へと駆け

厚めのタオルを抱えて戻って来た


それに続き


「む?何かめでたいのか!? パーティーか? パーティーでもするのか?」

風呂を沸かす元凶となったエルフも顔を出す


「あっあぁも~なんでそうなっちゃうかな~めんどくさい! 違うから、それに似たの前もやったよね?ってかパーティ好きだなぁ!?」


違う意味で忙しくする少女を見て


やっぱり思う



(アルいると便利だな~)



適材適所(てきざいてきしょ)と言うやつだ

料理やら敬語が少し出来ない不器用な少女だが、そんな事どうでも良いくらいには万能な気がする


まぁ、芸人枠の方が近い気もするのだが



そんな事を考えている所に



「あいよ~捌き終わったからグツグツしちゃって~」

族長と違いヌタヌタしていないチャラ男が何かを持って来た


大きめの皿

ソレに並べられているのは透明に近い

非常に柔らかそうな、綺麗なフグ刺しの様に見えなくも無い


「ん、お、おん お疲れ、結局ラフィは何してあ~なっちゃったの?  っつかグツグツって何?コレは 煮れば良いの? それとも揚げるの?」


「ははは、姫様またなんかやったの? まぁいつもの事だから気にしなくて良いんじゃね?   あぁコイツは焼いても食えるよ?冬眠してたの大量に見っけてさ~」


「いや!だからモノはなんな の!?」


スティルの後方からやって来たマッチョメン

良い体格の彼が両手で抱えている渦巻きを見て驚いた


「デカくね!?」


似た様なモノは某ファミリーレストランで口にした事はあったし、色々と合点がいった


けども!!


「待って待って!?  カタツムリって寄生虫いるんじゃなかったっけ?」


「だから内臓は取ったし綺麗に洗ったよ?」

「だがしっかり加熱はした方が良いぞ」

とだけ告げると彼らは倉庫の方へと向かった


「お、おん アヒージョ的な? あの殻部分もなんかすんのかねー」


その独り言に


「あぁ、アレは材料や肥料になるんですよ」

「だから俺らが街に行ける時に持って行こうかと」

後から入って来た双子がしっかりと解説をくれる


「あっ、そうなの? わざわざアンサーありがとね」


二人はもう手元を綺麗にしたのか先に席へと向かう



途中に



「あ、けど粘液には気を付けて下さいね? アレにも寄生虫いる場合あるんで」




黒い方がとんでもない事を言い出した




「おおおおおおいいいいい!! どの雑巾使ったっけ!?  ってかラフィ!? アイツヌッタヌタだったけど平気なの!!?」


「あはははは、大丈夫ですって」

「姫様が浴びたのは違うやつなんで、裏で水にさらしてますよ」


「そ、そぉっすか」


彼女らが入って来た勝手口を覗くとこっちもこれまた巨大なワラビ的な食材が桶(おけ)に浸かっている



(ほんっと何って言うか、、俺の想像してたエルフのイメージと違うんだよなー)





そして


全員が席に着いたあたりの事


既に一人食べ終えた巫女に青年が問いかける



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