313 本物

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



生産  か?

素材として、研究して使おうとしたならありか


気持ち悪い


ソレだけ出来る頭なら、、

はたまた


食おうとでもした様な



言語?



【じゃあ犬とかとお話出来る様になるの?】



あぁ



そういう事か



クソが






2/26 20:20


「良いんです? あの人多分ですが王様のいる方に行きましたよ?」

青年が追加分を並べ終えてから巫女に問う


「ん、あぁ  アレが変な事しなきゃコレであっち側とは関わらんだろ いんだよ、直で出来る方法なんてそう多く無ぇ」


赤鬼ほどでは無いがアレ コレ あっち と、分かるやつだけ分かれば良いとばかりな言い回しだ

どこぞのマスターだったら理解する事は出来なかったであろう


「はぁ、なんって言うかやっぱり巫女様って不器用ですよね?」

次にバルは薪を整え、逃げる様に窯(かま)へと向かう


「けっ、クソが  んな余裕ねぇっつの、、あーいや何でもねぇ、さっきは情報量が多過ぎて身体が悲鳴上げたみてぇだが、理解出来りゃ結構便利な能力な訳だ」

少女?は今も充血している瞳を強く閉じ、蟀谷(こめかみ)周りを指圧する


「ふむ? だからヤツを呼んで~」

「ん あぁ狙いはコレだな、ドラゴンオーブってのの成分やらを調べて魔宝具的なヤツを大量生産したかったって訳だ 素材としては一流だろうし、内容的には魔宝具も大差ねぇからな」


「ほぉ、あ~なんっちゅうか~哀れじゃn」

「どうだかな、案外普通に生物ってのはそういうもんなんじゃねぇのか?」


・・・


「あ~、お~ん?アレか? シエルは今    記憶を読んでるとかって事で良いんか」

不味そうなツマミを一応は口の中に放り込み

赤鬼は気マズイ事など無いと言わんばかりに舌を出す


「さぁな 理解ってので本当に良いのか分からんが観えるし聴こえんだ」


「ジンの言うとった脳に直接ーーってやつじゃな!」


「はっ!もっと分かんねぇっつの  まぁ、なんだ?思ってる事やら結びついてるナニカやらが色々と勝手に流れて来る感じか? 捌(さば)くのに神経使うったらねぇ」


それを聞いた赤鬼は心配そうに

「おん? じゃあ今も頭の中じゃ垂れ流しになっとるっちゅうんか?」

少し眉間(みけん)に力を入れながら近寄る


「ぁ? あ、あぁ、お前に関しちゃ本当に関係無い事なんかが多過ぎて深くは分からん」

「何処までじゃ?」


「、、、、どの事で何処までって聞いてんのか分かんねーっつの」


「心が読めるのにか? 頑固じゃの~それならしっかりと聞くとしようか、さっきから随分とお喋りじゃと思っておったがシエルよ」


「んだコラ」


「余裕が無いんじゃろ?」


「、、ちっ」





「ドノ範囲までのモノ『達』から聞こえとるんじゃ?」





観念した様に


主が困った表情で溜息交じりに吐き出した言葉


神様がヒントをくれたからこそ、、やっと理解した


もう隠せない、とか そんな事よりも


「そ んな、、」


「はぁ、シフにゃ荷が重いじゃろからあっしがやったろ」

踏み止まる様子で加減をするだろうと踏んだ神が気を使った


巫女へと近寄り


少しだけ躊躇してから








巫女の首を絞めた








「っ ぐっ  ぅ˝」


「こっちもしんどいんじゃ    はよぉ 寝ぇ」
















「え、えええ」


「はぁ!?なんでよ、なんでそうなっちゃうの!?」


周囲の酒を汲み終えたマスター

それと配り終えたツインテールが中性的な、、では無く、中間に居たバルの方を向く


「あ、ははは  本当に、あまり役立ててない感じで申し訳無いです」


「いや!そっちじゃなく、ってかバルは普通!有能なんだけど普通過ぎてなんも言えない」

「いや!そんなんどうでも良くてさ、、なんでカセンがぁ! シエルの首を絞めんのよ!?」


三十路に続いた少女があうあうと口を曲げ



うるうるとした瞳で赤鬼を直視した





「止めろバカ、寝かされて良かったんだっつの、、助かったんだよ」

後半の小さな声

それはガヤガヤと賑やかな居酒屋では誰にも聞こえ無かった


何処か照れ臭そうに目を背け


歯を食いしばる巫女がそっとツインテールの腕を掴む

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