142 提案
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
12/14 1:00
決して面倒くさくなった訳では無い
(、、もうそろいっかってなってきたので)
亭主は新しい酒瓶を開け自分のグラスを用意する
トクトクトク・・・
良い音がした後に香りがほんのり立ち昇る
(手紙の事もまぁ、60パーセント程は理解したよ?)
だが
「『答え合わせしてやんよ』って言ってたのはアレ何?」
少し大きな声を出し皆の視線を集める
これは怒っているとかそういうのでは無く
(乾杯!)
仲間に入れて欲しいが為にグラスを見せつけている
「あぁ?てめぇは途中参加じゃなかった筈だろが?」
馬鹿にした様に、いや馬鹿にしているのだろう 少しとろんとした目でジンを見る
(仲間に入れて欲しいどころか早速噛みつかれてしまいました)
良いペースでパカパカ飲ませた甲斐あってかその小さな身体に似合わない大きな瞳がうるうるとしている
「シフが言ってた意見でしょ? ちゃんと聞いてたけどわっかんないんだって」
「お~?あっしらが上がって来る前の話かぁ~?」
赤鬼は巫女と違い普通の顔をしている
まぁ元々カセンの飲酒量が規格外なのだがシエルも大概だ、仕返しにと思い?シエルのグラスが空になる毎に度数の高い物を入れていたのは言うまでも無い
「シエルなんか可愛いけどもうそろ寝た方が良いんじゃない?」
アルもソレを見て心なしかニヤニヤとしている様に思える
巫女はゆらゆらと揺れながら従者を指差す
「さっきそこのロリコンが一通り話したんだが」
(あれ?お前がソレ言っちゃって良いの? いやあの一件で武器にしてたから自分をロリだとは理解してるのかもだけど)
【1 ディーン王国がエルフ達と争う理由が見つからない事】
領地争いならあの機械王国がわざわざ森から広めないだろう、もちろんエルフ側が長のラフィを保護観察と言う名の軟禁をしたくらいで戦争を起こすなどあり得ない、争いが本当なのだとしたら他に何か重要な事柄があるのではないか
「これの答え合わせって事だろが」
(やべ~、酔っぱらって来たせいか説明も雑になって来てる気がする)
「はっ、やっぱり凡人様には分かんね~か? 本来はアイツ(バル)用にだったがエルフには手紙で一度【ディーン大国との間、もしくはその地域で何か揉め事があったりしてないか】って聞いてるんだぞ?」
!?
「エルフ達が本当に戦を始めている様であれば」
従者がピンと来た様に難しい顔をする
「あぁ、遠回しにでも一度注意、警告の様なモノを目にしてるんだ、、普通しないだろう? もしくはしっかりと私、王都側と協力体制を組むはずだ」
見た目がふわふわしている様に見え、いつもより口数が多いせいで酔っ払いだと思っていたのだが
「ラフィはジィ様がどうのと口走っていたが 別にいるんじゃないか? 揉めてるやつが」
思考はいつも通りのキレキレで間違いない様だ
推理小説の様に、渦巻く事項が徐々に浮き彫りになる
そんな感じがした
「え、、それってさ」
「不味く無いの?」
やっと理解出来た二人の顔色が変わる
「ライア隊が情報を拾いに行くレベルでの話じゃからのぉ まだ止められるかもしれんぞ?」
「じゃ、じゃあラフィに教えてあげようよ?」
アルはカセンの考察を聞き、エルフが眠っているであろう宿舎へと足を向ける
が
「マテコラ」
小さな手がアルの手首を掴む
「コレはアイツらの問題だ、それに、、王都側からすればディーン側に付く可能性が高い」
「なんでよ?エルフ達とも同盟組む予定だったんでしょ?」
「あちらさんとはもう長い、、し王都側からすれば脅威でもある、クソガキには早いかもだがそういうもんなんだよ」
「で!でもぉ」
「お~お~アルそんな顔するでない、ラフィもあれでしっかりとした長じゃ あの子がそんな事は望まんじゃろうしバルもおる、大丈夫じゃ」
「、、ん」
赤鬼が自然に巫女の頭も一緒に撫でまわす
(なんでだ)
酔っぱらっていたから?
(なんでこんな話をしたんだ?)
こんなにも賢い巫女が?
(なんで)
そんな顔をしてるんだ?
まるであの時と同じ
助けを求めているかの様な
あぁ
そういう事か
ジンはどさくさに紛れてシエルの頭の上に手を置く
正確にはカセンの手の上から重ねて置いてるだけなのだが
「なぁみんな、ちょっと急なんだけどさ」
皆の目線を浴びながら、迷う事無くある方向へと歩き出す
「依頼を頼みたい!」
コルクボードに新しく
それはそれは大きな依頼表が書き足された
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