94 残骸

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



8/23 18:00


「にゃんですかこの残骸!」


「コレの処理~!?  引くわ~」


「うえ~ばっち~」


「隊長!隊長!! 姉さんがまだ来てません」


(ずっこいな~)



現在、猫耳のくノ一達が空を舞う烏天狗にクレームを入れている所である



「しょうがないでしょうよ~むしろ山の救世主として称えられても良いと思うんだけどね?、、、とりあえずこの辺一帯宜しく!腐らせるとめんどくさいからな~」

(しかし、急にカセンなんかが来たから助かったな~)

大柄の男はサバサバした口調で空から指示を出す


「隊長わ~?」


「俺は一回戻るよ」


「ズルい! あたしらだけゴミ掃除!?」

目付きを悪くしながらぶち柄の娘が空を見上げる


「え~?別に俺は良いんだよ? じゃあお前らで報告行くか?」

疑問形

だが困った素振りなど無いテンションで投げ返す



・・・



「よっし、ちゃちゃっと終わらせてご飯行きましょう 私お腹空きました」

キジ柄が腕をまくり


「めんど~りんはそっちの奥からやんなさいよ~」

ぶちが三毛に指を指す


「はぁ? あぁ~もぉ~、また髪の毛結ばないとじゃない」


「あたしなんか道具作って来る~」




「はぁ~なんって自由な部下だよ」

シカトされた隊長と呼ばれる男は溜息を一度だけ吐き、今まで以上のスピードで山頂を目指す




「ももズルくね!?」


「ももねぇは一番強いからヤクワリってやつだよ~」

一番小さな猫が簡易的に作った土均(つちなら)しの様な物を引きずって来る


「でも、カセンさん居たからってこの量は、、日が暮れちゃいますよ~」


「もう穴掘って埋めちゃおうよ~」




猫らの前、、いや、周囲一帯には異形の残骸が山の様に





100、200と転がっている















8/23 20:30


「うああああああ」


「わああああ」


「ええええええ」


勢いよく起きたは良いのだが、明らかにキモ!こわ!!の様な目線が目の前に2つ

金髪ショートのエルフとツインテールの少女がいる


そのまま起き上がる気にもなれず自分でも目をぱちくりさせ



とりあえず



「あの子! あの子どうなった!?」

シーツを剥ぎ、周りを見回す


「よ、、良かった~」


「私はマスターが起きたと知らせて来る」


アルはジンが寝かされていたベットに顔を埋め、ラフィが急いで部屋を出る


「俺は、大丈夫だから! あの子は? あの男は!?」

何振り構わず少女の肩を強く掴み揺らすジンの瞳孔は開ききっている


「え、何? 痛い 痛い痛い、大丈夫 大丈夫だから~」


「もう一人、、もう一人だ あの子は!?」


「わっかんないよ~」


「落ち着かんかい」

部屋に入って来た赤鬼が三十路の顔面をベットに沈め

「  まぁ  無事で何よりじゃよ」



頭を撫でる



「、、むが、カセン  か? ごめん、少し落ち着いた から状況 教えて」

強めに頭を押さえられている?のでモゴモゴ言っているが正気は取り戻した様だ


「逆にこっちが知りたいんじゃがな」


「ん~、ん~ん~  ん~」



「カセン殿~、ダメだ巫女殿は起きない」

エルフが部屋に帰って来る


「じゃろ~な~」


「む?これは、、どういう遊びだ?」


「んん!! ん~~~~~」


「あ~、えっとなんじゃろね  いちゃいちゃ? かの?」


ベットにはアルが一番下に、下敷きとなり

その上にジン

一番上からカセンがボディプレスした形となっている



「いちゃいちゃ、、か  良いな、いちゃいちゃ!」





少し頭の残念なエルフの長が仲間になりたそうにこちらを見ている

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る