82 収束
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
8/21 20:50
「ねぇ」
「ねぇ~え!」
「ねぇってば~」
・・・
「ダメみたい、完全にいじけちゃってる なんかずっと小声で「人間大砲かよ いや、人間魚雷か?」 とか言ってた」
アルが倉庫から出て来ると店の亭主の物真似をする
「お~しゃ~ないのぉ、あんだけ一人で盛り上がった後じゃったからの~」
「で? アイツが砲台で飛ぶと国一つ潰せるって事で良いのか?」
巫女が若干にやけながら周囲を見渡す
「ぶふ! いや、でもエバが言うにはそれで間違っては無さそうなんじゃよ ぷぷ、くふふふふ」
「行って来ま~すってか?」
「くはっ! プギャー」
「あっはっは ちょっと、、聞こえちゃいますって」
「やめ、、やめて お腹痛い あは、あはははは」
「、、? おい、シフ どうした」
一人神妙な顔付きの従者に主が声をかける
「あ! は、はい あ~、いや流石に眠気もピークでして あ、あとこの手紙の件もありますし、コレはまた明日にでもどうするか決めましょうか? しっかしカセンさんはともかくとしてバルもタフですよね~ ははは」
「あっはっは、あっしはともかくってのは余計じゃが 確かに男連中はずっと起きとった訳じゃからな~、粗方重大発表も終わったしお開きにするかの?」
「そうですね~ 俺もそろそろ限界なのでお先に休ませてもらいますね」
バルが伸びをしながら宿舎へと向かう
「じゃ~あっしはアルと風呂にでも行くとするかの」
「え、ちょっ」
「怪我は治っててもアルが一番ばっち~からのぉ~」
「だから~、ねぇ ちょっと~ 一人で入れるってばあああああ」
強制的に腕を握られ風呂場へと連行される
「シエル様、今回もあれだけ魔力消費してますから我々も早めに休みましょうか」
「ん、あぁ、、そうだな」
(クソガキの情報も気にはなるが、、いや、、あの鬼がなんとかするだろう そんな事よりも)
(無事で良かった)
・・・
(あれ? マジでもう誰も構ってくれずですかね? 静かになったぞ?)
ひょっこりと倉庫からジンが顔を出す
「あ~あ~、片付けめっちゃ残ってんな~」
まずは瓶、残り物と手際良く掃除を始める
(はぁ~、くっそ~マジでチート能力ねぇのかよ~ ってかマジで弾丸ってなんだよ はぁ~)
お湯を溜め、軽く洗剤を入れ皿が重なり過ぎない様に滑らせていく
(ん~、けどそうか、さっきの話からすると危険には変わりないんだもんな~ キーロに反応があるのかどうか早めに調べておかないともしかしたらキーロが人間大砲になる可能性もあるのか、、、)
【行って来ま~すってか?】
「ぶふぅ!」
(確かに想像したら笑うわな)
カチャカチャ カチャカチャ
「あ!」
(そういえばあの商人のリッツって言ったか 大丈夫なのかな)
「、、ん うん?」
亭主の一人笑いと声に反応したのか、座敷から声がする
「うん?って」
(あ! そっかラフィいたんだっけか)
ふと声のする座敷を見る
「ぶっふううう!」
「なぁ~に一人で大騒ぎしとるんじゃ~っておお~? 大胆じゃの~」
「ジン~あたしには麦茶~ってええええええええ ジン! あっち向けあっち!」
咄嗟に亭主の首を横へ持って行く
「ん、、 むにゃ~だいじょうぶ だいじょぶだから、だいじょおぶ」
アルが乗せた座布団は服と共に散らかり
全裸のエルフが大の字で眠っている
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