67 人形
本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい
8/20 16:45
「お~? 偉く可愛いのが来たのぉ、人形 で良いのかの?」
念の為カセンが身構える
しかし、近づくに連れて露わになる姿に一同は目を見張る
恐らく人間では無いであろう女の腕、足の色
特にはその両足が
見慣れた少女 アルと同じモノである
そして
「破壊されるのは、困るのだけれど」
「喋った!」
突っ込みでは無いがジンがつい反応してしまう
「まさかここまで入って来てしまうとは思わなかったものだから見て見ぬ振りをしていたのだけれど」
一同の反応を無視し女は呟き続ける
「そこの扉をコード入力で開けたという事はやはりマスターの使いなのかしら? いえ、だとしたらあんな所から侵入して来ない、、」
危機感無く喋る女の行動に一同の緊張が解ける
「あ、え~と? ここのあれですか、、管理している方とかそんな感じですか?」
シフが試しに声をかけてみる、、が
「奇襲、だとしたら考えられるのかしら そうかしら? 奇襲ならもっと合理的な場所から来ないかしら?」
延々と自問自答を続けている
「なんじゃ?応答は出来ない種類とかなのかの?」
それでもお構いなしに語り続ける、、のだが
「そもそも先程の変異体は何?アナタ達とは別なのかしら 先に入って来た方がアナタ達と近しい気がするのだけれど」
!?
「おい! ソイツラはどこにいるんだ」
巫女が身を乗り出す
「いえ、まずはここの物を壊されるのは困るわね」
「いい加減」
「だとしたら先にここを」
「話を 聞 け!」
巫女がみぞおちに一撃を入れる、、が
「痛っっ」
ガンと壁を殴った様な音がしたと思ったらシエルの拳が赤くなる
「、、まだ考えている途中なのだけれど?」
「あ、やっと反応した」
「てめぇ、話は後でいくらでも聞いてやる 良いからさっき言ってた奴らの場所を教えろ」
手を振りながら巫女が睨みつける
・・・
無言のまま先程の機械の影へと歩き出す
「クソがぶち壊すぞ?」
巫女は右手を前に構える
!?
「まって!あれって」
ジンが駆け足で女を追い越し先程女がいた位置まで来る
「!? モニター、、これ 監視カメラか?」
機械の裏にはびっしりとモニターが並び各所の様子が映し出されている
その中の1つに大きな蛙
ソレに左足を掴まれ壁に、床にと何度も叩きつけられる少女の姿が見える
「アル!!!」
ジンの叫びに三人もモニターへと駆け寄る
「教えてくれ! コレ何処!? 何階?」
ジンが女へと縋り付く
「、、、アナタ、不思議な 作ってる途中なのだけれど、ちょっとコレ 触ってみて貰えないかしら?」
変わらずマイペースに、近くに転がる砲台の様な物を持つとこちらへと向ける
が
「姉ちゃん! 話は後じゃ、あの子の場所を教えろ」
カセンが砲台を取り上げ鬼の血相で睨み付ける
「、、、6階」
言葉と同時に四人は走り出す
「試作品 持って行ってしまったわね 何で持てたのかしら?」
女はぼんやりとモニターを眺め思考、独り言を始める
「持って行ってしまった子がマスターの使いなのかしら? でもこっちの子の足が私と同じだからやっぱりこの子達なのかしら」
そしてエレベーターで上へと上がる四人が映るモニターを見る
「昇降機、止めたら怒っちゃうかしら その方がもっと光を増したりしないかしら」
別のモニターでは蛙が少女の股を割こうと掲げている
「どっちみち、ギリギリ間に合わないと思うのだけれど」
「面白くないわ」
・・・カチリ
女は何かのスイッチを押す
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