37 夜明

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



8/15 1:30


「は?  じゃねえよ 最後まで読まなかったのか?マスター失格か? お?」

銀髪少女?がゴリゴリと煽る


「二日酔いで、いや、先に写真を見ちゃって   全部読むべきだった、すまん」

年上の出来る上司に怒られてる感がパない

(まぁ、現に年上らしいのだが)



「で、、一応聞くが」


「やってない、あたしじゃない!」

アルが身を乗り出す


「まぁ人違いでしょうねこの反応なら、いや明らかにタイミングが良すぎるので罪を被せられている気すらしますね?」

すぐに従者がフォローする


「あぁそうだろうな、くそが!  毎回毎回 狙いは何なんだ」




「え、、あれ ちょっと、、、まって 一家四人?」

アルの様子が変わる


「被害者の詳細は分からんが今までの情報からしてディーン国には掛け合う必要があるな」


「港での件もありますし、一度王都に帰って共有しましょうか それにシエル様の身体も  ふぐっ!」

余計な事を言うなとばかりの鉄拳が入る


「ふむ、そうじゃな 国同士で手を組むにも条件的に良い頃合いじゃろうしのぉ」



「いやいやいやいや、待って待って待って! 軍事的な事全く分からんから噛み砕いてこっちにも頼む」

(キーロでさえ追いつけていない様にも感じるし)




・・・



・・・




巫女からは明らかに「面倒臭い」と言う顔をされたが、、

港で起こった内容も聞き、整理すると


1 シエル達が討伐隊として王都から来た時にはもう黒幕側が紛れ込んでいる


2 異形の者が港に湧いた量から察するに戦争を起こす規模になっている事


3 正体不明の施設がおおよその黒幕と予想しアルの被った罪も含めて王都とディーン王国の内部連中に1.2も合わせ共有、そのまま突き止めて叩ければベスト


「ついでに王都でアルちゃんを保護出来たら良いんですけどね」

と従者が簡単に説明してくれた



「はぁ~、お前らって凄いのな~  なんかいきなり流石だわ、別次元の話みたいに聞こえるよ」

(まぁ別世界に来ちゃってるしね、、使い走りの様な依頼とかもさせてごめんよ)

「で~? 具体的にみんな今日明日からどんな動きになる感じ?  アルはしばらくうちで保護しておけば良いの?」

眠気覚ましに全員分のコーヒーをカップに注いでいく




「ん? あれ?」

変な事は言って無い筈なのだが、皆の目線が集まった気がした

「え?  何? いや!ロリコンとかじゃね~よ?」

手を振り目線達を力一杯に拒否する




「え? ここにおいてもらえるの?」


「はっ、お人よしかよ」


「ふふ、ジンさんは少し異常なレベルじゃないですかね?」


「カカカ、良いのぅ 男の子!って感じがするのぉ」


「大丈夫なんですか? 売り上げとか、売り上げとか、、、けど やっぱり  流石ですね」

(キーロだけリアルなのやめて)




どうやら面倒事が増えていく中ノリノリで船に乗った様に見えたらしい




でもそんなの 俺からしたら




『あの日』からもう決まってるんだ







その後も細かい所の情報共有は続き


二日目の長い長い夜もやっと終わった








8/15 6:30


カセン以外は1時間程の仮眠が終わったところだ



シエルとシフは王都に帰った

ディーン国に共有するでも一度神父のゼブラを通して王へと話を持って行くのでしばらくかかるだろうとの事

だからせめて「弁当をよこせ」と言われた

(なんでや)


キーロも王都へ戻り父ダンクに話をしたらもう一度こっちに戻って来るとの事

(わざわざなんでや)


アルはしばらく宿舎で寝泊まりするにしても何か仕事をさせて欲しいと言っていたのでまずキーロに付いて行って衣類を何枚か買って来る様に伝えた、、ら「ぬいぐるみも買って良い?」とか始まった

(いや、だからなんでy)


カセンは「何かあると嫌じゃから」と店にいてくれるらしい

(コイツはただ飲みたいだけの様な気もするが)






「はぁ~、カセンはまだ起きてるなら適当に飲んでてくれよ、俺は二度寝に入るから」


「お~! 来客は任せろ」


「いや、それは怖いからもし誰か来たら起こしてくれ」

ジンはサラリーマンが身に付いているせいか生真面目に宿舎へは向かわず店の座敷で横になる




(しかし、気になるんだよな~)











(救難届って誰がルトに持たせたんだ?)

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