ないものねだり。

そうなんだよな、と何度も思う。

結局はないものねだりでしかなくて。

羨んだり、妬んだり、一人で涙したり。


恵まれて、愛されて、それでも手を伸ばしたがるのだからそれはきっと強欲なんだろうなって。

ならば、果たして強欲は許されるのだろうか、そうやってまたぐるぐるしている。


それが人間というものなんだろうな、と思いつつも、どうしてか私はそれを許せそうになくて、自己嫌悪という名の傷を何度も抉ってしまって、残るのは苦笑いぐらいで、


許されたい、と心より願う。

誰よりも、誰でもない、誰にもなれない私自身に。

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