第25話 40歳になってもうた
今週、誕生日だったのですが、ついに四階に上がりました。
オーストラリアでは、こういう節目の誕生日って、誕生日の当人がパーティーを主催したりします。もちろん、しない人もいますが、本人が主催しなくても、家族や友だちがやることもあり、節目の誕生日を派手にお祝いする人は多いです。
なのですが、私はと言えば、誰にも知られずに、こっそり四階入りしたいと思っていました。パーティーとか苦手だし。
誕生日の2週間ほど前にお義母さまと電話で話してたとき「もしかして、今年40歳だっけ?」と聞かれ、否定するわけもいかず、「いやー。そのー。ごにょごにょ」と濁してたら、「それは大変! お祝いしなきゃ。」と。
「いやー、あんまり大げさにお祝いとかしたくないんですよね〜。」と言ったら、お義母さん、「わかるわ。」と。
ん? パーティー大好きなお義母さん。70歳の誕生日も、自ら「その日、私のバースデーパーティーするから開けといて」と数ヶ月前から打診してきたお義母さん。「わかるわ。」の、その意図やいかに。
「私が40歳になったときは、離婚したばかりだったし、ちょっと落ち込んでて、お祝いする気持ちになんてなれなかったのよ。だから、2年間保留にして、42歳のときに2歳サバ読んで40歳のバースデーパーティーしたの。誰も気づかなかったわよ。ふふふ〜」とお義母さん。
いやいやいやいや。「わかるわ。」て、ぜんぜん違いませんか。
私は離婚してないし、落ち込んでたわけでもないんですけど、お祝いする気分でもなかったんですよねぇ。30歳の誕生日には、手作りのお寿司と大量のお酒でおうちパーティーしました。歳を取ることが嬉しかったというわけでもないですが、「もう30歳になったんだなぁ。」と感慨深いものがありました。
それに対して、40歳の誕生日は、「待って! まだ心の準備が……。」という気持ちでした。周りの年長者は「40代は、本当に楽しいよ。」と言う人が多いし、私もいろいろな面で、40代はいいな、と思うんですけどね。20代の頃よりお金あるし、30代の頃より子どもに手がかからないし。仕事でもいろいろできるようになってくるし。
でも、なぜか、40歳になりたくないなぁ〜って思いました。なんでだろう。このへんの「なぜ」を掘り下げていくと、なんか出てきそうだなと思います。
2年後にパーティーしちゃおっかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます