第10話 大晦日
今日は大晦日ですね。今年最後のエッセイになりますが、大変お世話になりました。2020年はコロナで世界中散々でしたけど、来年はいい年になりますように……と思いつつ、あんまり期待し過ぎないようにしようと思っている、チキンです。
去年の大晦日は、山火事から避難しておりました。オーストラリアで、大規模な山火事があったこと、ニュースで見られたかたもいらっしゃるかもしれません。
義母が遠方に住んでいて、休暇でお世話になっていたのですが、その町で大晦日の日に100棟くらいの家屋が全焼しました。100棟焼失の知らせを聞いて、「100件も家あったっけ?!」とまず思ったくらい小さな田舎町です。風向きがちょっとでも違っていたら、町ごと全部、焼失していた可能性もあったそうです。本当に運としか言いようがないんですが、義母の家は無事でした。
車で30分くらいの隣町に避難したあと、町を出る全ての道路が山火事で閉鎖されて、数日身動きが取れませんでした。避難していた町から自宅まで、海岸沿いの高速を使って8時間くらいかかるんですけど、その高速が山火事で長らく閉鎖。内陸の高速が年明けに開いたので、そちらを使って帰ることにしました。
内陸の高速を使うと、海岸沿いの倍近くかかります。15時間車を走らせて、やっと家に帰ることができたのは、今年の1月3日のことでした。
シドニーからメルボルンを結ぶ、880キロの高速があります。その高速の一部を使ったんですが、グーグルマップのナビが「あと500キロ真っ直ぐ進んでください。」的なことを言ってて、「グーグルさんにこんな指示を出されるのは、後にも先にもないんじゃないだろうか。」と思った記憶があります。
煙と灰で、朝から夜みたいに真っ暗。車を運転してると、前の車のテールランプくらいしか見えないくらい視界が悪くて、この世の終わりみたいな景色でした。
そんな2020年の幕開けの後にコロナ。稀有な一年になりましたが、夫も私も職を失ったりせず、家族の誰もコロナに感染することなく、子どもたちも元気に過ごすことができました。
今また義母が住んでいる町でクリスマス休暇を過ごしています。町はまだ復興中ですが、一年の間にびっくりするほど回復していました。
2020年の終わりに、またこの町に戻って来ることができたし、ロックダウン中に、カクヨムのみなさまと交流が持てるようになったし、けっこういい一年になったと思います。
みなさま良いお年を♡
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