やわらかく笑う貴方

昔はどこか遠くを見ていた

目を合わせているはずなのに

遠くを、懐かしむように

恋愛でいえば、何かを重ねていて

たまに、寂しく笑うところが

かなしい

その想いを 身に振りを

貴方がやめた日

知っている

憑きものが落ちたよう

泣きそうに笑い

ここにいる

言ってくれた日

泣き笑いした日でもあった

やっと自分が昔の貴方に傷ついていた

ことに

気づいたんだ

よかった

お互いに気づけた日

ぱーん、と掌を重ね、叩く

にかり、そう笑う

やわらかく笑う貴方を

今日も見ている

きょうも――

――隣で見ていた

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