第13話 蘇生失敗
準備を終えた私は、復讐劇をやり直すために、一度殺した人間達を復活させた。
しかし生き返った彼らは、ただじっと私を見つめているのみ。
言葉を発するでもなく、動き回るわけでもない。
その様子はまるで人形のようだった。
おかしい。
うまくいかなかった。
魂がないようだ。
できたのはただの肉の塊だけだった。
つまり、蘇生は失敗だ。
私は物言わぬそれを踏みつけて苛立った。
次こそは必ず成功させる。
その時は、ただ肉体を作るだけでは駄目だ。魂もしっかりと復元しなければならない。
死んだ人間の魂はどこへ行く?
お星さま?
それとも、天国。
次の生?
私は悪魔の羽を羽ばたかせて飛び立った。
人間でなくて良かった。
この広い世界のどこかへ、行きたいと思った所に、今は自由に行く事ができるのだから。
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