彼の馬
@meiotic
<最終話>第1話
(もう待ち合わせ時刻すぎてるんだけどなぁ)
........
........
「......さすがにもう帰ろ。」
「ただいま..」
...ゥ-ゥ-
(またパトカーか、最近多いな。)
ゥ-ゥーウーー
「止まりなさい!」
「近づいてきた、うるさいなぁ」
パカラッパカラッ
「そこの馬、そこの馬止まりなさい。」
(?..馬?)
ゥ-...パカラッパカラ....
..........................
「..夜ご飯作ろ。」
...ガシャンガシャン...
ピンポーン
(..誰だ)
「すみませーん!今夜泊めていただけませんか?」
「??」
「.....て、山田太郎さんじゃないですか!
なんで、待ち合わせ来なかったんですか?」
「いや。警察に追っかけられてて...
馬で歩道橋走ってたら30歳くらいのおばあさんのペットのぬいぐるみひき殺しちゃってさー」
「だから、今夜かくまって。」
「ごめん。何言ってるの?」
「?
だから、青い服を着た大阪のおじさんが持ってた大根を馬が食べちゃってさー」
「...だから、今夜かくまって..」
「あの....ふざけてるんならもう消えてください。」
「ええー、いやだからさ、さっき馬肉食ってきたんだけど、
生のまま食べちゃって、寄生虫消化しちゃったんだよね。」
「気持ち悪いこと言わないで!何なの?」
「話聞いてくれない??
つまり、
おばあちゃんは美しくて、
大根は美味くて、
馬肉は不味くて、
馬は、うまうましいんだよ。」
「....扉閉めるね。」
ー..ギィィバタッ.....
..........
- 終 -
彼の馬 @meiotic
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