あれ?
高校2年生になって3日目の事。
それは授業が終わりお弁当を開けた時のことだった。
「あのー。」女の子が声をかけてきた。
これも昨日、お弁当開けた時に見えたから知ってる。この子は笹川小春さん。眼鏡をかけたショートカットの女の子。私前の席。
身長は私より少し低めの155センチくらいかな。それに話してくる内容もわかってる。
『あのー。』って言ってきて『一緒にご飯食べませんか?』って聞いて私がいいよって言う。それで色々話してじゃあLINE教えてってなってLINE交換するんだ。
「あのー。一緒にご飯食べませんか?」
「いいよ。食べよっ」ちょっと笑顔で言ってみた。小春さんは嬉しそうに私の机で一緒に食べた。たわいもない話して少し笑いながら食べた。未来の私は退屈そうに食べてたけど
今日の私は笑いながら食べるようにしてみた。ちょっとでも未来が変わりますようにって願って。
「美織ちゃんって呼んでもいいかな?」
「なら私は小春ちゃんって呼んでもいい?」
「嬉しい!」
小春ちゃんはとっても楽しそう。
なんだか私も楽しくなってきた。
未来の通りLINEも交換した。
「あれ?美織ちゃん今日は茶色の目なんだね」
「え?」
小春ちゃんが言った。え?なんのこと?
未来ではそんな事言われなかった。
「昨日ね授業終わった後話しかけたかったんだけど恥ずかしくて出来なくて。それでチラッて美織ちゃんを見たの、そしたら目の色が小麦色だったから。カラコンしてるんだって思ってどこのカラコンか聞こうと思ったんだけど。」
「小麦色?!カラコンはしてないよ!」
「そうなんだ!じゃあ光の加減でそう見えたかも。気にしないでね」
そういえば昨日お弁当の時間は未来が見えてた。もしかして私は未来が見えてる時は瞳の色が違うの?そんな事も自分で気づいてなかったんだ。だけど、なんで未来ではこの会話言ってなかったのに今こんな会話になってるの?いつも未来ばかり見えてた私は今日の出来事にびっくりした。そしてドキッとした。これが新鮮な感覚なんだ。
そして嬉しかった。
「やっぱり美織って呼んでもいい?」
「え?!うん、いいよ」
「じゃあ、私の事は小春って呼んでね」
「うん、わかった」
この会話も見えなかった。私はびっくりしてそこから「うん」とか返事だけしかできなかった。
学校が終わって家に帰った。
そして急いで自分の部屋の鏡を見た。
目は茶色だ。そして未来を見てみた。
すると未来を見てる時は鏡が見えないから結局小麦色の目は見れなかった。
その代わりに見えた未来は小春と放課後遊びに行く事になったが、私がお金を持ってないから遊べない未来になっていた。
「明日は小春と遊ぶんだ。ならちょっとお金持っていかなきゃ。楽しみだな」
と笑顔で呟いて部屋を出た。明日も未来が少しでも変わりますようにと願いを込めて笑顔をつくってみた。
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