第45話 初めてのキス。愛の誓い。
イライライラ…
僕はこてつに腹を立てていた。
あいつはかおりさんに腰をフリフリした。許さん!!
僕は隣に座っているかおりさんに、方手でバシンバシンと膝を叩き「もっとこっち来いよ」のアピールをする。
…こんな時は男気を全面的にアピールしないと彼氏としての「威厳」が損なわれてしまいます!
「どうしたの?」バシバシ! 「おやつ?」今度は手をペロペロ。
「甘えたいのね(笑)」
そう言ったらかおりさんは、僕を抱き抱えてお鼻にチューをしてくれた。
鼻じゃないです!!お口です!!キスをしたいんです!!
「キャンキャン!」「え?何!?」僕は自分の口の周りをペロペロする。「何か口に付いてるの?」
僕の顔とかおりさんの顔が近づく…。
ドキドキドキドキ。
今だっ!!
僕はかおりさんの唇目掛けてチューをぶちかました。
それはそれは濃厚なキッスで…かおりさんの口は僕のヨダレでベロベロ。
あわよくば、口のみならず鼻や頬にまでキッスをしまくった。
どうだ!!これでかおりは俺の女だぞ!!他の男は絶対手を出すなよ!かおりは一生掛けて守って行くんです!!
誰も寄せ付けません!!
「す、凄い…」かおりさんは呆然としながらキッスをしまくる僕を見続ける。
「キッちゃん、発情期なの!?」
そうですとも!!かおりさんに発情してますとも!!
かおりさんも僕に発情して下さい!!
「もうっ!!可愛いんだから!!」
え?「可愛い」!?「男らしい」じゃないんですか?
「キッちゃん、世界一大好きだよ!」
チュッ。
ほえぇぇぇ…。か、かおりさんに口づけされてしまいましたぁ。
もうこれは「恋」ではなく「愛」ってやつですね!!
恋愛成就です!!
こてつの腰フリフリは見なかった事にしてあげますよ!!
「キッちゃんは、あたしの彼氏だもんね。」「キャンキャン!」「旦那さんかな?とにかく、あたしの生活はキッちゃん無しでは生きていけないんだからね!!」
「だから、沢山沢山長生きしてね。」
愛の誓い。
僕だってそうです。
かおりさん無しでは生きていけません。かおりさん無しの生活なんて有り得ません。
大好きです。物凄く大好きです。
ずっと、僕が側にいますからね。どんな時も、ずっと…。
そして、夕方。
4時のお散歩デートの時間。
「あら、ちあきちゃん!こてつちゃんも!」
来ましたよぉー。ま、僕の足元にも及びませんけどね。ふん。
「よぉ。」「ごきげんよう。」「なんだそりゃ(笑)」「僕は大人になったんです。」「はぁ?何が?」「かおりさんと口づけしたんです!」「おっ!?キスってやつか!?すげぇじゃん。」
鼻が伸びる伸びる。これでこてつもかおりさんには手も足も出せませ…
「こら!こてつ!!腰フリフリダメだってば!!」
このやろーー!!さっきのは何だったんだー!?
「ガウルルルルッ…」「キッちゃん(笑)大丈夫!(笑)」
チュッ。
えっ!!まさかの不意打ちキッスですか!?
か、かおりさん、これは…嬉しすぎます。
「ね?ママとキッドの関係は崩れたりしないんだから!!」
こうして、骨抜きにされた僕は終始大人しくかおりさんに抱っこされてたのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます