第22話 初めての大きな検査。怖くなかったよ!?

……ん?あれ?僕寝てた!?


目を覚ますと、僕はケージバッグの中に入れられており、かおりさんと先生が話をしていた。


「画像はあちらの病院へすぐ送ります。」「ありがとうございます。」「後はあちらの病気で治療を受けて行くで構いませんか?」「え?あ…はい。」「キッドさんのお母さん。」「はい…?」


「どうか諦めないで下さいね。」


これで診察は終了。

僕とかおりさんはまた居心地の良い乗り物に乗り、僕はウトウトしながら家路へと向かった。

帰宅後、僕は喉が乾いていたのと、朝ご飯を食べていなかった為、ちょっと早めの軽食ご飯をかおりさんにおねだり。


かおりさんは僕の頭を撫でた後、お肉入りのご飯を出してくれた。


「首元、注射するのに剃られたんだね…。」


バクバクバクバク…。

でも、また少しだけおかしな部分に僕は気が付いた。

ごはんを食べていると、どうしても片方のお口からボロボロとご飯がこぼれる。

ちゃんといつも通り食べてるはずなのに…おかしいですねぇ。


「キッちゃん、こぼれてるよ。」そう言ってかおりさんがお皿の中に戻してくれる。

かおりさん、僕は今日頑張りました!!

だから、沢山散歩デートしましょうね!?うんちも凄くしたいですっ!


「お散歩、出来るかな…」「キャンキャン!」「とりあえず、行ってみようか。」

夕方4時のお散歩デート。

何となく片方の手足に力が入らない。


今日、変なチックンされたしね。

大丈夫!!かおりさん!!僕は元気だよっ!!


少し短めのお散歩デートが終わり、僕は虫の人形をブンブン振り回してお遊び中。

それを見て、かおりさんがようやく笑顔を見せてくれた。


「そうだよね。色々考えて笑ってなかったら、キッちゃん心配しちゃうよね!!うん、大丈夫!!」「キャウン?」「ごめんね、キッちゃん。ママ、気にし過ぎてた。」「キャンキャン!」「キッちゃん!ママと芋虫人形の取り合いっこだ!!」

かおりさんが人形を口に挟み、フリフリと僕に挑んで来た。


やりますか!?僕は犬ですよ!?強いんですからね!?

かおりさんだからって、手加減はしませんよっ!?

…でも、好きだからちょっとだけ手加減してあげます。


「グウゥゥゥッ…」「んーっ!!」「ググウゥ…」「あははっ!!(笑)負けた!ママの負けーー!」「キャンキャン!」


余裕です!これでも手加減したんですよ!?

やっぱり、かおりさんは僕がいないとダメですね。


これからも、かおりさんの事は僕が守ってあげますからね!!

ずっとずーーーっと。僕はかおりさんの「彼氏」なんですから!!


そして、少し遅めの夜ご飯を食べた僕は、かおりさんとのんびりテレビを観た後、布団の中にポカポカとくるまりながら夢の世界へと入った。





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