第36話 キビリス村防衛戦 ~オーク200体相手に無双する~ その11
――七大罪:色欲の黒王の討伐を確認
――七大罪討伐初回ボーナスとしてレベル制限を解除しました
――レベル制限が30から40になります
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――レベルがアップしました
――また、七大罪討伐ボーナスとして能力値10を付与します
――七大罪の討伐によりカオスゲージの進捗を確認
――カタストロフィイベント:原罪の禊までのタイムスケジュールが短縮されます
――また、強制エンカウントミッション【嫉妬の女帝】を開始します
――色欲の黒王を討伐したことにより、七大罪:嫉妬の女帝に貴方の存在が察知され、その殺害対象となりました
――システム権限により、プレイヤー:タイガにステルス効果を付与
――カウントダウン開始
――残り168時間の後、ステルス効果が解除され、嫉妬の女帝に所在地が補足されます
――現状でのエンカウントミッションによる生存確率は0%となります
――レイドバトルによる有償魔虹水晶の取得及び、スキルボード機能の使用を強く推奨します
――繰り返します
――レイドバトルによる有償魔虹水晶の取得及び、スキルボード機能の使用を強く推奨します
ターゲット?
殺害?
強制エンカウント?
物騒なことばっか言ってるが、相変わらず何言ってるかサッパリ分かんねえ……。
ってか、こっちは、体が焼かれてそれどころじゃねーんだよ。
まずは、レベルアップ回復だ。
良し……体が楽になった。
しかし、この効果がこのシステムの一番のチートだな。本当に便利で役立ってくれている。
と、そこでようやく一息ついた俺は≪神の声≫のさっきの言葉を反芻した。
――七大罪:嫉妬の女帝……か
確か、色欲の黒王も七大罪がどうのこうのって話だったな。
俺がアレを倒せたのは本当に運が良かったからで、本来であればスキル:鉄壁で完封されて手も足も出ない相手だからな……。
しかも、アレってレベル5の赤ちゃんみたいな状態だったってことだよな?
もしも……アレが完全体だったら……どうなってたんだ?
――ゾクリ
と、俺の背中に冷や汗が伝う。
まったく……山賊の殺害ミッションだったり、本当に次から次に物騒な話ばかりが出てくる。
こうなったら、そもそもからして色欲の黒王と出会ったのも偶然とは考えにくいよな。
俺は、このシステムを神様からのプレゼントみたいなもんだと思ってた部分もある。
何しろ、これだけの力を授けてくれるわけなんだから。
けど、このシステムってひょっとすると――
――悪魔の取引とか……そんなシロモノなんじゃねーのか?
それに、最初に≪神の声≫が言っていた、市民権とか準市民権とか……一体何のことなんだ?
と、そこで、カーリーさんが声をかけてきた。
「やったわねタイガ! もう、本当にアンタは一体何なのよ!? 厄災級ユニーク個体を一人でやっつけちゃうなんて!」
「いや、一人じゃありません。一人だけなら死んでましたよ」
「ふふ、謙虚なのね。いつも『ガハハ』って笑っているどっかの自信家の馬鹿に、爪の垢を煎じて飲ませてあげたいくらい」
しかし、厄災……か。
はたして、色欲の黒王は≪厄災≫なんていう、ありふれた言葉で片付けても良いシロモノだったのだろうか?
「ともかく……疲れましたよ」
そうして、俺は月の輝く空を見上げて溜息をついたのだった。
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