第19話 九月 二十二日


俺は友達と話さなくなった。

去年は放課後を一緒に過ごしていたのに、今は俺だけバイトをしている。授業中でも授業の間でも話さなくなった。

一人で飯を食う。

そして、学校の後は鷹となってカラスを見張る。

カラスにバレないようにするのは難しい。どっちとも同じような事を同じようにするからだ。

俺がバレない理由は多分、あれだな。

カラスは俺を探そうとしないんだ。

鷹の存在を知らない奴が鷹を探す訳がない。鷹の存在を知る奴は鷹を探そうとしない。

バラすのが怖いんだ。

俺はいつになったらまた出世するんだろう。



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