第4話 年上の女性

「大丈夫よ、取って食べたりしないから」和風の居間に敬之は通された。座敷の中央にテーブルがあり、座布団が並んでいる

「あの、泊るってその」緊張気味の敬之の肩を軽く揉むすみれ、

「あなた肩とかこらない、あたし肩と腰がこって困ってるの、良かったらマッサージしてくれない、小さい頃よくお母さんの肩揉んであげててんでしょ」

「はあ」母親とのエピソードを持ち出されると敬之は警戒心が薄れた

「ねえ、少し飲もうよ、梅酒とワイン、サワー、どれがいい?」

「梅酒をロックでお願いします」

「了解、ちょっと待ってて」すみれが席を外したすきに敬之は母親にメッセージを入れた。「今晩帰らないので戸締りよろしく」「了解」すぐに返信があった


「さあ、どうぞ」二つのグラスとつまみのナッツがテーブルに置かれた

「乾杯」二人はグラスを合わせた。向かい合って座ったすみれの胸の谷間が敬之は気になった。テーブルの上で両手でグラスを持つすみれのVネックからのぞく豊満な胸の谷間を数回チラ見した

「ねえ、敬之君、どんな女性が好きなの」いつもスーパーで会うすみれと全く話し方が違う、そして女性としての色香を放つすみれ、

「その、優しいひとかな」

「ふふ、だいぶ抽象的なのね、もっと具体的にイメージしないと、例えばおっぱいが大きい女性とかね」

「はあ、そうですね、たしかにおっぱいの大きい女性は好きです」グラスを見つめながら敬之が口ごもった

「そう、良かった。ねえ、遠慮しないで見ていいんだよ、あたしのおっぱい」

「えっ、そんな」

「何恥ずかしがってんの、さっきから見てるくせに、あたしのおっぱい」

「す、すいません、つい、綺麗なおっぱいだなと思って」

「ありがとう、おっぱい褒められたの15年ぶりかな」すみれと敬之の目が合った

「そう、なんですか。それになんか、相田さん色っぽいって言うか」

「嬉しい、女性を褒めることは大事なことよ。それが彼女を作る第一歩」すみれは立ち上がり、敬之の横に移動した

「どうして彼女作らないの」敬之との距離を詰めてすみれが囁いた

「その、よくわかんないんです」

「何が」すみれのセーターに包まれた胸元が敬之の腕に触れた

「付き合って、どうすればいいのか」

「わからなかったら、相手に聞いてもいいのよ、女性だって完璧な相手を期待しているひとばかりじゃないのよ」

「はあ」

「あたしが色々教えてあげようか」敬之の顔の数センチのところにすみれの顔があった

「はい、お願いします」

「いい子ね、お姉さんが優しく教えてあげる」二人の唇が触れた…

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