誰かの命を守るために、何度も同じ時間に挑戦しては失敗と試行錯誤を繰り返す、タイムリープ物です。繰り返しの度に少しずつ手がかりを見つけて正解を目指す王道物ですが、一つ解決したと思ったらまた別の事件が襲い掛かる、なかなかハードな世界観になっています。物語が進むと主人公を変更したパートとなりますが、こちらもまた災難に見舞われます。繰り返しの過程で人物の内面が少しずつ深堀されてゆくのがよかったです。
当時流行ったハンドスピナーを用いたタイムリープ物です。おそらくプロットを丁寧に作っているのでしょう。ひっそりとした伏線を入れて、次章に上手く繋げています。ミステリー要素もあり、主人公が死を未然に防ごうと奮起するさまは正に応援したくなるものです。いったい何人救おうとするのか不明ですが、時を戻すハンドスピナーが強烈な謎として暗躍していることは間違いないでしょう。おみごとでした(*´ω`*)
これは処女作なのでしょうか?表現方法にとてもバリエーションがあり逸材でびっくりしました。私にはこんなことまだまだ出来ません。主人公の性格も大好きです。過去と現在を何度も繰り返す物語の続きも非常に気になります。これからも読んでいきたいと思います。楽しみです!