第27話 特殊攻撃部隊『D』
池の周りを固める施設の男達に対して正面入り口から盾をもったイ特隊員がにじりよっていた。
施設の男達も前面で勿論盾を持って固めているが後方の何人かは笹原同様銃を怖がらない者もいる。
イ特隊員が前へ出る事で正面入口付近は人がいなくなった。
沢田もイ特隊員に続いて場所を移動しようと思ったその時、最初に狙撃班に蜂の巣にされた男の目が突然動き沢田と目があった。
沢田レポーター「え!?」
沢田レポーター「い、生き返って。。?」
心臓が痛いほどドキッとして、思わず茂みに隠れる沢田。
しかし動いたのは目だけではなかった。
男はゆっくりと起き上がり、バラバラと突き刺さっていた銃弾を払うと落ちている銃を手に取った。
そして前に意識が集中して無防備な後ろを見せているイ特隊員に対してその銃を乱射した。
完全に虚をつかれた隊員たちは前後に挟まれる形となってパニックとなった。
一気に劣勢になるイ特隊員達。
顔色に焦りが見え始める。
そこに、さっそうと割って入って現れたのは副長ナムと他の隊員たちとは服の感じが違う4人男女と一体のロボットだった。
彼らはイ特の中でもエアバニーと同じく『能力』を持った者達で構成された特殊攻撃部隊『D』だ。
メンバーは次の通り。
剛本剛(ごうもとつよし)、通称リーダー
藤原小町(ふじわらこまち)、通称小町
肉厚(にくあつ)ヒゲ夫、通称ヒゲオ
後比(ごび)こびる、通称こびる
ロボットDJ-08、通称DJ
他のイ特隊員と同じく黒い戦闘服に赤い小袖、赤い襟、全員刀を帯刀といったスタイルだ。
剛本は筋肉隆々、見るからに強そうな外見に相応な屈強な男だ。
しかし酒に弱い。
小町はツインテールの可愛い系美少女。頭もよく剣技が秀でている。
しかし潔癖症で汚れるのを極端に嫌う。
ヒゲ夫は何でも卒なくこなすマルチタイプ。
しかし性格が嫌味である。
こびるは腰の刀は使わないがメカニックでもあり射撃の名手。
しかしかなりドジである。
最後にロボットのDJ。こびるの作ったナビ用のロボット。球体で横向きのセンターラインにリング状の磁力固定の輪っかがあり、それにカメラが2つ付いている。コロコロと転がりながら進み、下からエアーが出て飛び跳ねる事も出来る。
しかし知能は人並みである。
施設の男「何だあいつらは?打てー!」
と池側の男達が『D』に向かって一斉射をした!
しかし、小町が抜刀して弾丸を全て真っ二つにした。
カラカラと落ちる銃弾を見て施設の男達はうろたえる。
施設の男達「な、何!?ば、ばかな。。」
そして副長ナムは隊員達に「お前ら全員、一旦退いて対イシュタラ用に武器を変えろ!」
と指示を出した。
副長ナム「ここからは『イ特』として戦え!」
劣勢だった隊員達は一旦ここで退いて『D』と入れ替わった。
副長ナム「『D』隊、突撃!池の中に消えた隊長を捜索し援護せよ!」
『D』全員「はっ!」
副長ナムに敬礼すると全員池の方へ走った。
施設の男達も前から後からと次々発砲するが小町とヒゲ夫で銃弾は尽(ことごと)く両断される。
先行した二人はあっという間に施設の男達に到達し、彼らの盾をバラバラに切り裂いた。
そして二人が両脇に下がると、そこには見るからに強そうな剛本がいた。
ギロリとした目で拳をバキバキ言わせながら近づいて来る。
剛本「お前ら覚悟はいいか?」
あまりの迫力に前列の施設の男達は後退りした。
沢田レポーターはあまりの展開の速さに見とれていた。
沢田レポーター「す、すごい。。」
剛本はゆっくりと抜刀し八相に構えた後、前列の男達に対して横一閃に力任せに斬りつけた!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます