第28話 突破

『D』のリーダー、剛本は池の前を固める施設の男達に対して横一閃に力任せに斬りつけた!



その剣圧は触れていない敵まで含めて10名以上を吹き飛ばした。



そしてその後ろには明らかに格の違う三人の男達が立ち塞がった。



男達はそれぞれ、ヌンチャク、鉄棍(てつこん)、サイといった武器を携えている。



それぞれ、鎖で繋がった二本の棒、鉄の棍棒、十手の様な引っ掛ける部分の付いた武器と言った感じの大陸古来の武器である。



剛本はまず真ん中の鉄棍を持った男を正面から拝み斬りにした。



男は両手で鉄棍をかざして剛本の剣を受け止めるもあまりの衝撃に膝をついた。



鉄棍の男「ぐっ!」



しかし、同時に両脇から他の二人の男達はヌンチャクとサイでが剛本に攻撃を仕掛けた。



しかしそこは小町とヒゲ夫がカバーする。



小町「剛(つよし)さん!」



ヒゲ夫「リーダー!こっちは任せといてよね!」



二人に絶対の信頼をおく剛本はそのまはま鉄棍の男にニの太刀を浴びせる。



剛本「ぬーーん!!」



再び鉄棍で受けるも剣の音とも思えない重い金属音がガーン!と響く。



鉄棍の男「何て力だ。。」



次に鉄棍の男は、三の太刀はまともに受けてはいられないと鉄棍で円を描くように剛本の剣を受け流し棍の反対側で剛本を攻撃する。



斜め上からの鉄棍の攻撃を何と剛本は素手で叩き落とした。



そしてまた八相に構え、威圧感を放つ。



剛本「俺は剛本!このチームのリーダーだ!」



と、謎のセリフを叫んでまた拝み斬りで力任せに剣を振り下ろした!



男は思わず鉄棍で受け止めたが怪力の剛本は鉄の棍ごとへし折って男を斬り倒した。



剛本「お前なんかメじゃあねぇんだよ!」



鉄棍の男は今度は両膝を地面に付けた。



男の顔にも汗が滲んでいた。



その間も両脇では小町とヒゲ夫達が激しく戦っていた。



一見勝負がついたかに見える剛本の前に膝混付いた鉄棍の男だったが、わずかの時間にも見る見る傷が回復していくのがわかる。



そしてまた何とか立ち上がった。



剛本「ふん!エンドレスだな。」



その時、剛本の後からパスっと言う音がして鉄棍の男は急にフラフラと倒れた。



振り向くとこびるがサイレント銃を構えていた。



こびるは鉄棍の男の傷口を目掛けて強力な麻酔弾を撃ち込んだのだ。



こびる「さっきから撃ってたんだけど全然刺さらなくて。。」



剛本「こびるか。ここは早く突破したい。一応礼を言っておく。」



こびる「あっ!残りもそろそろ狙えそうだよ。」



そう言うとこびるはまた銃を構え、パスっパスっと残り二人も同じように傷口を狙って麻酔弾を打ち込んだ。



小町とヒゲ夫の相手も突然フラフラと倒れてしまった。



ヒゲ夫「何だよ。こびるの仕業かよー」



小町「こびるさん。ありがとう!」



ヒゲ夫は無視して小町にだけ照れて答えるこびる。



こびる「小町ちゃん。。いやぁ、それほどでも。。」



DJ「こびる!体温上昇!体温上昇!」



しかし、デレデレするこびる頭を剛本はバチンとはたき檄(げき)を飛ばす。



剛本「この下で隊長は現在交戦中と思われる!気を緩めるな!」



『D』全員「了解!」



剛本「こびる!DJを先行させろ!」



こびる「りょ、了解っ」



こびる「DJ、入口をわかり易くできる?」



そう言うとDJはホログラム部分にライトをあてた。すると池が透けて奥に繋がる道が見えた。



小町「ありがとうDJちゃん。」



小町がDJを撫でるとDJはロボットなのに照れて見せて



DJ「小町!オヤスイゴヨウ!」



とクルクル回った。



その様子を見てヒゲ夫は「DJのヤツ、ロボットのクセにデレデレしやがって!」



と、不満げだ。



そんなヒゲ夫をよそにDJは「小町ー!DJ、オヤスイゴヨウ!」



とDJは先に池の下に入っていった。



剛本「よし!突入だ!」



と、剛本が入ろうとした時、先に入ったDJの声が聞こえてそして消えていった。



DJ「アレーーーー。。。。。」


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