第2話 変化

ユウマくんに変化が起きたのは、私と出会ってから1年ほど経った4月の下旬のことだった。

「やっぱ、これも捨てなきゃだよなぁ」

ユウマくんが呟いて、手の届くところにあった無選別のゴミが入った袋に手をかけた。

うわっ、うわっ、やめて、やめて!

そのゴミ袋を開けたら、中で孵化したコバエなんかが一気に飛び出してくるじゃない?

それ、相当ヤバイでしょ?

私、我慢できなくて、飛び出して行っちゃうかもよ?

いいの?

そんな私の気持ちも知らず、ユウマくんは、どんどんと部屋のゴミを分別、片付けていく。

ダニやら、コバエやら、カビやら…

もう私…、我慢できないよっっ!

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