かれんちゃんちのおうち
「マジか」
カレンの出した縄によってぐるぐる巻きにされた襲撃者は白鳥家に迎えられた。大豪邸である。敷地の端が見えないってどういうことだ。
「おかえりなさいませ、旦那様、お嬢様」
まさか、現実に執事がいるとは、それも10や20といった数ではない。気になるのは全員の特徴である。
「同じ顔…」
「あぁ、彼らはカレンの魔法生物でね。まぁ気にするな」
気になるわ。そもそも自分はなんでこんな場所に連れてこられたのだろうか。
「さっさと本題に入ろうか」
ある部屋に通される。窓はなく、椅子と机とベッドが一つずつ置いてある。その椅子に襲撃者を座らせる。
「カレン席をはずしてくれ」
「…わかったわ。パパ。ほどほどにね」
筋肉質の魔法中年が近づく。
「ここには、カレンの他には誰もいない」
ゆっくりと近づく。
「白鳥財閥の家長の住む家、当然盗聴や盗撮の危険は排除してある」
もじゃもじゃでゴツゴツとした手が優しく襲撃者の少年の肩に載せられる。
さすさすと肩をなでる。
「だから、安心してほしい。朝までには終わるから」
「す、全て話します!!」
「おや、どうしたのかね。可哀想にそんなに震えて、温めてあげよう」
「ひぃぃ!!」
「セバス、ホットミルクを、…ってどうやら気絶してしまったようだ。何かよっぽど怖い思いをしたのだろう可哀想に」
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