エピローグ

 最高神を下し、いちかちゃんの使い魔になったことによって俺たちは割と自由に神の世界に行ったり来たり出来るようになった。

 つまり、いつでもポセイドンに会えるようになったのである。


「ぬぅ……男子三日会わざればと言うが、一年見ない間に更に差を付けられてしまったな」


「でも、ポセイドンさんも一年でかなり磨き上げたみたいだね」


「うむ。次は負けじと思って取り組んだからな」


 軽い模擬戦で汗だくになった、去年よりも一層素晴らしい筋肉を持つ鯨の人魚――ポセイドンに手を差し伸べる。

 最高神を倒したお陰で、ポセイドンが地球に攻め入る理由はもう無い。

 故に、従魔にする必要もないし、心置きなく筋肉の友情を育めるのである。


 それはさておき、最近神の世界に度々やって来ては神々にハンデルール(右腕しか使わないとか、防御しかしないとか、威圧のみしか使わないとか)を設けて模擬戦をしたりしている。

 ポセイドンとは、海で魔力の障壁に打ち上げなければ良い勝負が出来る。


 そんなことをしている内に、ふと思ったのだ。


 或いは、自分のステータスを計算することは出来るのではないか? と。

 確かに、俺は最高神によってステータスとスキルを失った。でも、それでも俺は確かに力があるし、スキルだって反復試行の記憶によって使うこと自体は出来る。

 そして、慧眼を使えば神々のステータスや一般人のステータスをのぞき見することも出来るのだ。


 だから、握力を測るように或いは神々との模擬戦の結果から自分のステータスを、便宜的に割り出せるのではないか、と。

 そう思って試してみた結果がこれである。


名前 佐島 靖 

体力 90/90

筋力 64

魔力 710万7830

敏捷 64     (神界単位)

Lv 230

職業 従魔師

従魔 亜神竜

   靖といちかの殺戮機械人形Vol2×10万

   ヘルメスピジョン×9

スキル ▼

身体強化系

『敏捷増強』『敏捷強化』『体力増強』『体力強化』『筋力増強』『筋力強化』『魔力増強』『魔力強化』

技能系

『鑑定』『超回復』『超再生』『並列思考』『柔軟』『遊泳』『隠密』『アイテムボックス』『体術』『格闘』

その他

『ダメージ軽減』『魔力効率増強』『経験値増加』

職業スキル

『従魔化』『従魔小型化』『従魔強化』『従魔召喚』『絶対服従』『屈服の加護』

特殊スキル

耐性系

『精神完全耐性』『物理完全耐性』『魔力完全耐性』

受動系

『俊足』『剛力』『体力自動回復』『体力自動回復』『スキル重複』『体力貯蓄』『魔力操作』『身体操作』『加速』『関節可動域増加』『軟体骨格』『審美眼』『真眼』『アイテムストレージ』『超並列思考』『経験値倍化』

技能系

『体力吸収』『魔力吸収』『魔力解放』『魔力威圧』『超演算』『脳力拡大』『分裂思考』『瞬歩』『縮地』『神速』『金剛力』『筋硬化』『筋力威圧』『阿修羅』『鮫肌』『雲隠れ』『スキル伝授』『超遊泳』『光学迷彩』『筋力解放』『実像分身』『光速移動』『魔眼』『武神化』

固有スキル

『反復試行』

称号

『蹂躙する者』『数値の暴力』『魔力のゴリ押し』『強者の余裕』『迷宮の管理者』『魔を従えし者』


 スキルはLvMAXでなかったものは表示上でこそ失われているけど、だからといって料理の腕が落ちたとか、今まで勉強してきた言語が喋れなくなるとかそう言うことは特になく。

 また、レベルがなくなっているのはスキルを失ってしまった故に――もしスキルがあったままだったらレベルが上がっているのは確かだけど、確かめる術がないので、便宜上レベルなしということにしている。


 そしてステータスに関しては……まぁ、途轍もなく上がった。


 一見、スッキリしたかのように思えるあのステータスの最後に書かれている(神界単位)は人間のステータス×1垓くらいの数値に匹敵する。

 故に魔力は一年前に比べて70倍、それ以外も平均して30倍くらいに増えていた。この上がり幅を見るに、増強・強化系のスキルは健在だと思われる。


 因みにいちかちゃんのはこんな感じだ


名前 小林いちか

体力 18/18

筋力 2

魔力 84

敏捷 1     (神界単位)▲

Lv 121

職業 魔女

スキル

『鑑定』

職業スキル

『四元素魔法』『光闇魔法』『魔法制御』『調薬』『植物魔法』『錬金術』『魔法印』『聖魔法』『呪い』『生体魔法』『詠唱破棄』『魔法完全耐性』『契約魔法』『魔法付与』『天災魔法』『魔法耐性貫通』『魔力耐性貫通』『召喚魔法』『時空間魔法』『火炎完全耐性』

特殊スキル

耐性系

『精神完全耐性』『物理完全耐性』『魔力完全耐性』

受動系

『審美眼』『スキル重複』『体力自動回復』『体力自動回復』『アイテムストレージ』『真眼』

技能系

『魔眼』『超鑑定』

固有スキル 『慧眼』

称号『魔女を極めし者』


 素のステータスはその辺の中級神とそんなに変わらないけど、いちかちゃんの強さや魅力はこんな数字じゃ表せない。

 それと俺のステータスでもそうだったけど、レベルが相当上がっていた。


 多分これは、いつか慧眼で見たときに『人魔』という種族が神に敵対する――見たいな説明があったけど、その特性として神を倒せばレベルが上がるんだと思う。

 だからこそ、神々と模擬戦を繰り返しているわけだけど。


 因みに、地球に攻め入ってきてあっという間に返り討ちにした127の神々は復活していた。不死身らしい。

 ただ、ゼウスとかでも模擬戦を申し込むと蒼い顔をしてそそくさと逃げるので模擬戦と言うより一方的なイジメみたくなっているのが少し心苦しいが。


 それと、一番レベリングの効率が良いのは最高神なので偶にいちかちゃんと一緒に最高神をボコっているけど、神界のフィールド内だと割と良い勝負が出来る。


 そんなこんなで、ここ数日は神々の問題を片付けたりしていた。




                  ◇



 そして、俺がいちかちゃんにプロポーズして一ヶ月の時が流れる。


 神々の片付けをしたり、いちゃいちゃしたり、そんなこんなしていたらあっという間に時間が過ぎていた。

 そして、来月。俺といちかちゃんは式を挙げることにした。


 場所は、相談したら孔明くんが用意してくれるらしい。何でも国を挙げて盛大に祝ってくれるとか何とか。

 ……ダンジョンの最奥で、俺の家族といちかちゃんの両親だけしか来ないと思っていたけど、そう言うのも悪くないかもしれない。


 そんなこんなで、もうすぐ俺といちかちゃんは正式に夫婦となる。


 一瞬、もう五年も一緒に住んでるし今までとそんなに変わらないかなぁと気楽に捉えていたけど、冷静に考えれば年齢は、式を迎える頃に俺が18歳になるばかりでスゴく若いし。

 子供のこととか、10年後に来るらしい厄災のこととか不安がないと言えば嘘になる。


 それでも俺は、恐れなくて良い。


 だって、俺にはいちかちゃんがいるから。

 前の人生で気になって、二周目でようやく告白して恋人になった彼女。威圧で何人も寄せ付けなくなっても、励ましてくれた。

 筋トレばっかりで、色々と欠如している俺の側にいてくれた。


 俺の大好きないちかちゃん。


 彼女がいれば、彼女の為なら俺は何でも出来る。


「いちかちゃん。……俺と、結婚してくれてありがとう」


「私こそ。結婚してくれてありがとう」


 ウエディングドレスを着たいちかちゃんの姿を拝める日が待ち遠しい。


 結婚式までは、一ヶ月もある――





――――――――――――――






あとがき



読者の皆様。ここまで、お付き合いくださりありがとうございました。

これにて、拙作『二度目の人生はスキルが見えたので、鍛えまくっていたら引くほど無双してた件』は一先ず完結とさせていただきます。


この作品は際限なくステータスをインフレさせていく主人公が圧倒的な力で敵をなぎ倒していく物語を作者である僕が読みたいと思って書かせていただきました。

その上で人生やり直しと言うことで靖が前の人生で好きだった人――いちかちゃんと恋仲になったり、前世での未練を果たしたり。前世の知識で株式投資して儲けてみたり。趣味に没頭してみたり。

異世界転生では出来ないことも含めて、やってみたいことを沢山詰め込みました。


そして、とりあえずこの作品を書き始めた段階でやってみたかったことは全部書いてしまったので一先ず完結とさせていただくことにしました。


ここまで応援してくださった読者の皆様、本当にありがとうございました!!!


今後の更新についてですが、多分半年以内にはどこかでひょっこり次話が投稿されているんじゃないかな? と思っています。

と言うのも、いちかちゃんとの結婚生活や、国を作ったので他の国と戦争したり、子供が生まれたり。書けそうなネタは少なくないので、フォローはそのままにしていただけると嬉しいです!


最後に、もしこの作品が

『面白かった!』『続編待ってる!』と思ってくださる方と

『いちかと靖の結婚を祝いたい!』と言う方は、☆とフォローでこの作品を応援してください!


 ここまで応援してくださった皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>

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