ステータスと新スキル

 更に一年半の時が流れて、俺たちは小学六年生になった。


 現時点のステータスはこんな感じである。


名前 佐島 靖 

体力 11億1582万9000/11億1582万9000

筋力 6億3449万1000(100)

魔力 2534億1947万(100)

敏捷 5億6885万4000(100)     ▲

Lv 45

職業 なし

スキル ▼

『鑑定 Lv34』『敏捷増強LvMAX』『敏捷増強Lv12』『体力増強LvMAX』『体力増強Lv32』『筋力増強LvMAX』『筋力増強Lv24』『超回復LvMAX』『超再生Lv46』『並列思考Lv23』『魔力増強LvMAX』『魔力増強LvMAX』『魔力増強Lv36』『農業Lv25』『教授Lv42』『柔軟Lv83』『ダメージ軽減Lv86』『魔力効率増強LvMAX』『魔力効率増強Lv21』『遊泳Lv90』『魔力強化Lv76』『隠密Lv55』『体力強化Lv39』『敏捷強化Lv26』『筋力強化Lv29』『経験値増加Lv17』『アイテムボックスLv52』『経験値増加Lv25』『料理Lv4』『裁縫Lv2』『言語理解Lv7』

特殊スキル

『精神完全耐性』『俊足』『剛力』『体力自動回復』『魔力操作』『魔力吸収』『魔力完全耐性』『魔力解放』『魔力威圧』『超演算』『物理完全耐性』『瞬歩』『縮地』『神速』『加速』『体力吸収』『体力貯蓄』『審美眼』『関節可動域増加』『金剛力』『筋硬化』『筋力威圧』『阿修羅』『スキル重複』『体力自動回復』『鮫肌』『雲隠れ』『スキル伝授』『軟体骨格』『アイテムストレージ』

固有スキル『反復試行』

称号『蹂躙する者』『数値の暴力』


 最早、高すぎるステータスにはあんまり驚くことはなくなっていた。


 体力11億って……魔力2534億って……。

 増強系がいくつかカンストしたが、日々の鍛錬の賜物である。元数値は魔力以外が50ずつ上がって、魔力だけが180上がった。

 因みに、それぞれのステータスの後ろにある(100)は、俺が魔力によって制御した筋力&敏捷、あるいはアイテムボックスに封印して、外に出ている魔力の数値となっている。


 日に日に増え続ける魔力をしまい込んでいたら、アイテムボックスの容量がもの凄く増えてしまった。

 魔力をしまい込んでいたら、みるみるレベルが上がったのだ。

 因みに、新しく取得した『アイテムストレージ』はアイテムボックスがLv20になったとき取得したスキルで、その効果はアイテムを別けられることである。


 つまり、魔力や魔石がボックスの中で混ざることがないし、鑑定で表示すると

『アイテムボックス』

魔力 2534億1946万9990

魔石 250個

ゴブリンの腰巻き 12個

スライムの粘液 2L

オークの槍 3個

    ・

    ・

    ・


 みたいな感じで表示されるようになったというわけだ。

 今のアイテムボックスの容量は魔力の分を差し引いても、魔力数値の倍近くある。一応現状はダンジョンで手に入れたドロップアイテムと、教科書や筆記用具などの勉強道具が主に入っている。

 それでも、容量の1%も消費できず、のべ66%程が空きスペースとして腐っているわけだが、入れるものもないので致し方ない。


 ……成人したら、アイテムボックスと高い敏捷による格安運搬事業を展開して一儲けするのも悪くないかもしれない。

 あれほどまでのステータスの数値があれば、銃弾くらい寝ていても防げるし、裏社会に目を着けられてもどうってことないだろう。


 特に五年生になって英語の授業が始まってから取得したスキル『言語理解』これがあれば英語とスペイン語ならある程度会話できるし、一人で何千億円規模の貿易だって出来るかもしれない。夢が膨らむ。

 授業以外で殆ど英語を勉強していないのにLv7なのは、前の人生の俺が社会科に次いで二番目に英語が得意だった名残だろう。


 スペイン語なのも、前の人生の大学の選択でスペイン語を選んだ影響だ。


 語学は反復練習に耐えうる根気があれば、少なくとも筆記で落とすことはないので単純作業が得意な俺の性質にあっていたのだろう。


 他に、新しく習得したスキルだと『料理』と『裁縫』だが、これも小学五年生になったときに生活科が家庭科に変わったことで手に入った。

 裁縫はあんまり得意じゃないが、高い筋力のお陰で針が指に刺さることもないし、頑張ればまつり縫いくらいなら綺麗に出来るだろう。


『料理』のレベルが高いのは、まぁ、前の人生で一人暮らししてたわけだし、毎日とは行かないまでもそれなりに自炊してたのでその影響だろう。

 因みに俺の得意料理は鍋である。手間が掛らず簡単に、余すことなく栄養価が取れる効率の良い料理なのでおすすめだ。


 特殊スキルで新しいのは『鮫肌』『雲隠れ』『スキル伝授』『軟体骨格』だ。


 鮫肌は『遊泳』のレベルが50になったときのスキルで、任意によって肌をサメのようにざらざらにするスキルだ。

 恐らく、水の抵抗を受けなくするためのスキルなんだろうけど、俺の筋力のステータスが高いせいもあって、鮫肌は金属にやすりを掛けられるくらいの攻撃力がある。


 雲隠れは『隠密』のレベルが50になったときに取得したスキルで、身体を雲のような水蒸気のような物体に変えて緊急離脱が出来るという特殊スキルだ。

 原理も謎だし、使ってみてもなんでそれが出来るのかは割と謎である。


 スキル伝授は『教授』のレベルが40になったときに取得したスキルだ。

 その名の通り、このスキルを使えばそのスキルが特殊スキルだろうが、一段階進化した『増強』や『超再生』のようなスキルだろうが、段階を飛ばして教えることが出来るスキルである。

 これを手に入れたのは最近だけど、とりあえず『増強』系と『超再生』と『スキル重複』辺りを始めとして、ぼちぼちといちかちゃんにスキルを伝授している。


 最後に軟体骨格は『柔軟』のレベルが70になったときに取得したスキルだ。

 今までは間接の可動域が広いとかだったけど、ここに来て骨そのものも曲げられるようになった。こう、臑とか頭蓋とかがくにゃくにゃと曲がるというか……。


 筋トレの後の柔軟体操を欠かさなかったら、いつの間にかこうなっていたが正直見た目が気持ち悪い。

 何の役に立つのかも割と謎なスキルである。


 そんなこんなで、鍛えたり、いちかちゃんと遊んだり、偶に勉強したり。

 ダンジョン出現以来、特に変わったことは何もないまま、あっという間に六年生になってしまっていた。


 六年生、それは前の人生の俺にとって最大のターニングポイントだった歳と言っても過言ではない。


 いちかちゃんに初恋をしたのも、進路で悩んだのも思えば小学六年生の時が初めてだった。恋に生きるか、勉強に生きるか。

 今度の人生は、2年生から5年生までいちかちゃんと同じクラスで。前の人生と同じように六年生でも同じクラスになった。


 せっかくやり直す機会が与えられたのだ。

 せっかくの二周目なのだ。


 俺はこの人生では、前世で果たせなかった最大の後悔を晴らしたいと思っている。

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