第17話 19時28分

 お店で、飲み物こぼす事故により。現在、服屋を探して、2人で歩いていた。

得意の早着替えを、したらいいじゃん言ったが。何故か「せっかくだから。服選んでください」とか。いいだした。意味わからん。この案内人。


「もう、店閉まる時間だろ?」

「まだセーフですよ。それに、人少ない方がいいのでは?」

「なんで?」

「女の子の服選んだことあります?」

「――――ない」


そんな経験が俺にあったらびっくりである。

 

「で、周りに知らない女の子いたら?」

「そもそも入らない」

「でしょ。じゃ、行きましょう」

「なんで、そうなるんだよ」


 店無ければいいな。とか、思っていたが。また、いい感じに店があり。閉店前の店に入るというか――引き込まれることに。


「じゃ、選んでください」

「無理だな」

「いや、たくさんありますよ?」

「わからんし。コーデとか」

「初恋の人に、着せたい服ですよ?ないんですか?」

「中身が、なかなかいい性格した――別人だからな」

「褒めてます?」

「まさか」

「……知ってます?」

「何を」

「わたしが、痴漢!助けて!とか叫んでみると――」

「やめろ。死ぬ前に、マジで警察じゃないか」


 超大事になるのはすぐにわかった。


「嫌なら、選んでください」


何だろう、この案内人のニヤニヤ顔。とりあえず……店出たい。出たい。大切なことなので2回言っておく出たい。あっ、3回言ったか。


「――――もう、乾いてね?」

「いいんです!ほら」


 店内を渋々見たが――全くわからん。

 そして、後ろをついてくる案内人。長瀬の姿した偽物は……楽しそうに、見てくるが。っか、ホント楽しそうにしてるな。そんなに、こっちの世界での生活しないで、向こうにいったのだろうかと思ってしまう。早着替えとか出来るから、向こうには、お店。と、いうものがないのかもしれない。あっ。だから、ご飯もか。

 とか、思ったりしながら、店内歩いていたが、流石に、もうすぐ店も閉まる時間らしい。20時までらしく。今は――19時28分。早く決めないと、店員さんにも、迷惑がかかるので、ちょっと、頑張って探す。


「――――これ……ダメか?マネキンの着ているやつだが……」

「悪くは――ないですね。露出少なめですね」

「露出多い方がいいのかよ」

「いえ、あ。なるほど、他人に、彼女の素敵な素肌は見せたくないと」

「おまえ、そこの、タンクトップに、短パンでも履いとけ」

「酷い!嫌ですよ。あんな恥ずかしい……選んでくれたのにします。サイズ的にも、大丈夫そうですし」

「いいのかよ。俺の適当選びので」

「落ち着いてる感じですし。かわいいと思いますよ?」

「おまえは――落ち着いてる感。ないがな」

「叫びますよ?」

「ごめんなさい」

「よろしい」

「はあ……はい――じゃ、試着して、サイズ合えば、買えばいいんだろ」

「よろしくです」


 試着後に、服購入。俺のチョイスで、大丈夫か?と、思ったが普通に似合ってた。まあ、俺的には、だが。買った服を、着て帰れるようにしてもらい、店を出た。

っかさ、服高くない?予想より0が多くないか?あれ普通なわけ?一気に金なくなったわ。

 とか言ったら「ATMそこにありますよ?」と、言われました。この案内人。怖い。マジで怖い


 ちなみに、今まで着ていた服は、どうしたか。と、言いますと。お店出るときまで、持っていたのに、いつの間にか、消えてました。こいつ、なんでもアリだわ。ホント。絶対そっちの方が楽じゃん。


 なんか、どっと疲れたが。隣を歩く案内人は――大変ニコニコしてる――気がする。そんなに、嬉しかったのだろうか。俺のチョイスで。そりゃ不機嫌なられるよりは……いいか。

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