第3話  ビデオレター

母が亡くなったと。



えっ、何で…………?



私は信じられなくて、仕事中の父に話して、すぐさま病院へ行った。


お母さんの顔には白い布が被されていて、頭の上にはお釈迦様のような置物や、花、蝋燭が建てられていた。

横にはお坊さんも立っている。



勝手に殺されている。

その光景を見て、そう思うしかなかった。

だってあれだけ元気だったのに。


私たちはその夜、何度もお母さんを呼んだ。

呼び続けた。

でも、返事は帰ってくることは無かった。



しばらくたってから、病院から電話がかかってきた。


看護師さんが、渡したいものがあると言う電話だった。


もらって来たのは一枚のDVD。


そこには、母の字で私の大切なあなた達へ

と書いた贈りものだった。


お父さんが帰ってきてから報告をし、次の休みの日に一緒に再生してみる事にした。


休みの日。


お昼を食べ終わって私たちはソファに座り、心の準備をすると、再生ボタンを押した。

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