(二)-13

「……そ、そりゃもちろんですよ! 手術すれば良くなるんでしょ! 待ってますって。だから早く元気になって下さい!」

 そうして病室を出た。今まで頑なだった未来子さんが結婚してくれるなんて。もしかしたら、病気はかなり重いのではないのだろうか。

 いや、でも大丈夫なはずだ。大学病院で受ける手術だ。腕のいい医者がいるはずだし、手術までするんだから、回復する見込みだって十分あるはずだ。

 だから僕は、今度はどこでなんて言ってプロポーズするか、あれこれ頭の中でシミュレートしてみることにした。いわゆるイメージトレーニングっていうヤツだった。


(続く)

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