(二)-12
手術?! そんな大事になっているのか? そのワンフレーズで、僕の目の前は一瞬暗くなった。
「手術……、するんですか?」
僕は口からそうひねり出すので精一杯になっていた。
「あなた、私の話を聞いてた? 手術はするわよ。それで、まだ私にプロポーズしてくれるのかって聞いているのよ?」
手術のことで一瞬頭がいっぱいになったので、他のことが考えられなくなっていた。だから彼女の口からでるプロポーズのことについて、一瞬何のことだか理解できなかった。でも少し間を置いてから思い出した。そう言えば、僕は未来子さんにプロポーズをしていたんだった。
(続く)
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