(二)-11
次の土曜日、再び彼女の病室へ行った。彼女はなんとなく痩せたような気がした。
「その具合はどうですか」「まあ、ぼちぼちね」というテンプレ文の挨拶を交わすと、未来子さんは「あんたのプロポーズって、まだ有効?」と言ってくれた。
僕は嬉しくなって「ええ、もちろんです!」と大きな声で答えた。他の入院患者さんが一斉にこっちを見た。少し恥ずかしくなった。
「病室なんだから静かにしなさい」と僕を諭した後、未来子さんは「実はね、私、週明けに手術することになったの。そんな私でもあなたは結婚したいと言ってくれるの?」と言った。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます