第11話
狐白が家に同棲して3日。いよいよ、高校の入学式の日になった。
学校から届いた制服に袖を透す。
俺が通う高校は、公立の晴山高校である。制服は黒を基調としたブレザー。まぁ俺が来ても可もなく不可もなくって感じだな。ただただ普通の制服って感じだな。
チラッ、と寝室の方を見る。あの部屋には俺の家に届いていた女子用の制服を着ている狐白がいる。
俺か着ても微妙だけど、狐白が着たらきっと可愛いもんなぁ……まぁ元が可愛いからどんな服を着ても可愛いけど。
服が顔に負けてるんだよ。
ワクワクしながら待っていると、かチャリ、とドアが開き、ひょこっと狐白が顔を覗かせる。
「お待たせ、透くん」
「ーーーーおう」
さっきの顔を覗かせる仕草が可愛すぎて若干意識が飛びそうになったが、狐白の制服姿が見たいので、何とか我慢した。
クスリ、と笑った狐白。一旦何故かドアを閉めた。なにそれ、焦らし?可愛すぎて惚れてまうやろ(もう手遅れ)。
そして、もう一度ドアを開けると、今度は顔だけじゃなくてちゃんと全身出てきた。
「……えへへ、どう、かな?」
スカートの裾を片方だけつまみ上げてから、クルっ、と一回転する狐白。持ち上げてない方のスカートと、慣性で、ふわりと巻き上がり、きつね色の長い髪もフワッと舞い上がった。
「ーーーーーウッ!?」
「と、透くん!?」
心機能に少し異常が発生してしまったため、胸を抑えて片膝を着いてしまった。
「………はぁ、危ねぇ……一瞬心臓止まったんだが……」
「え!?ど、どうして!?」
んなもん狐白が可愛いからに決まってる。気分は、よくSNSとかで、尊い絵を見た時に、心臓が停止して、手術室に運ばれるアレである。
チラッと狐白を見る。制服は同じブレザーだが、女子用なので当然スカート。膝上スカート、良い。
制服と狐白の髪色が非常にマッチしていて、清楚の中にも確かな色気があり、控えめに主張している何とは言いませんけどそれもまた良い。
そう……これは萌えだ。まさに萌えさ!
「………狐白」
「え……え?な、なに?」
俺は、肩に両手を置いて狐白と向き合った。顔は若干赤くなっている。
「狐白………結婚しよう」
「ふええええ!?」
……あ。ついつい可愛すぎて言っちゃった。てへぺろ。言った瞬間に面白いくらい狐白の顔が赤くなった。
「え……えとえと!その……か、神様でも結婚年齢は男は18で、女は16って決まってるから!えとえとーーー」
「それじゃあ今からちょっと法律変えてくるから」
「そ、そんなコンビニ行ってくるみたいな感覚で言わないで!」
いや、これ結構ガチめに思ってるんですけど………まぁ狐白が言うならな。
はぁ……狐白と結婚してぇな……。
「……そ、その……透くんの気持ちは嬉しいけど……後2年待とう?ね?」
「………しょうがない。狐白がいうなら待とう……」
「……ほっ、よかっーーーー」
「その変わりキスするから」
「ふぇ!?ちょっとまっーーーーんんっ!」
この後、満足するまで狐白とキスしました。
ちなみに言うと、高校の入学式は午後からなんだけど、俺たちは朝の9時にこんなことしてました。
……入学式は三時間後なんだけど。
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カクヨムコンに現在、私の作品を三つ応募しています。
まず、カクヨムコンの方に、『声しか知らない嫁さんと本当に付き合う』と、『死霊術師ネクロマンサーってそうじゃねぇだろ』
そして、短編の方に『隣の家の不思議なシスターと不思議な関係』を応募しております。
応援の方、よろしくお願いします。ついでに、この作品のフォローと星評価三つもよろしくお願いします。
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