第9話
朝食も食べ終わり、いよいよダンボールの中身を取り出す作業に入る。ダンボールの種類は、大まかに分けて衣服類、本類、その他に分けられる。
俺と狐白は、まだ数が少ない衣服類から取り掛かることにした。ダンボールの数は二つ。俺は高校生なので、私服の種類もそんな多くは持ってきておらず、せいぜい4着くらいであり、あとは靴下やら下着類なので、比較的軽め。
ガムテープをビリリ!と剥がし狐白が服を取り出しては俺がタンスに入れ、取り出してはタンスに入れを、物凄いチームワークを発揮させた。
靴下をタンスに入れ、次プリーズ!と手をヒョイヒョイっとしているが、中々次のが来ない。何してんの?とか思ったら、狐白がとある布を広げており、赤面していた。
…………あ。
「………狐白ちゃーん?」
「っ!み、見てませんよ!透くんのぱっ、パパパパンツなんて!見てませんよ!」
うん、めっちゃガッツリ見てたねー?正直に言ってみ?お兄さん怒らないから。
「えと………」
にこにこ
「その…………」
にこにこ
「………見ました……」
と、さらに赤くした顔を下に向ける狐白。うん、偉い。良く正直に言えました。
とりあえず狐白の頭を撫でました。
衣服類の整理が終わったので、次はその他のダンボールにする。その他には、調理器具や、洗剤ならなんやらと生活必需品が入っているので、とりあえず本類よりかは出す優先順位は高めである。
フライパン、鍋、お玉やしゃもじなど、調理に使う道具を出していき、食器なども入っていたため、割れないようにゆっくりと取り出す。
とかなんとかしていたら、意外にも時間が経つのが早く、既に時計の針は12時を大きく回っていたことに気づいた。
「あれ……もうこんな時間……」
「ほんとだ……1回休憩にしてお昼にしようか」
俺は冷蔵庫へ行き、朝食も買うついでに、買っていたお昼ご飯を取り出すと、電子レンジでチンをし始める。俺が買ったのはパスタで、狐白がおいなりさんだった。やっぱ好きなのかな?
俺のは電子レンジで温めないと行けないが、別に狐白のは温める必要はないため、狐白が待っているテーブルにいなり寿司を持っていった。
「はい」
「ありがとうございます」
と言って、俺からいなり寿司を受け取る。受け取った瞬間、耳がパタパタと動き始め、しっぽがファサファサと動き始めた。
………そんなに好きなの?
と、目の中にお星様ができたいるほどキラキラした目でいなり寿司を見ている狐白にそう思った。
俺のパスタも温め終わり、時々食べさせ合いながらも、昼飯を食べ終わり少し休憩してから整理を始めようという意見で一致した俺たち。
「………しっぽ枕していい?」
「………え?」
という俺の要望により、狐白の大きな2本のしっぽに俺の頭を載せた。
「……ど、どうかな?」
「素晴らしい……とても素晴らしい……」
このもふもふ感……たまらんです。何がたまらんのかって?そりゃもう色々だよ。こうして下から恥じらっている狐白を見るのもいいし、たまにしっぽを撫でると、ビクッと反応する狐白を見るのもいいし。
恥ずかしいのか、忙しなく耳がピコピコと動いている。可愛い。これで狐白も抱きしめられたら尚良なのに……。
「………ん?」
「あれ………?」
しっぽ枕を堪能していると、なにやら空中になにやらひらひらと舞うものが現れた。不思議に思い、上体を起こしてその紙をキャッチする。ススス……と狐白も横に移動してきて、ちょこんと俺の腕を抱きしめた。可愛い。
なんだろうと思いながら、その紙を見ていると、次第に文字が浮かび上がった。
ーーーーーやぁ、透くん。元気かい?
おや?これはお義父さんですかな?
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カクヨムコンに現在、私の作品を三つ応募しています。
まず、カクヨムコンの方に、『声しか知らない嫁さんと本当に付き合う』と、『死霊術師ネクロマンサーってそうじゃねぇだろ』
そして、短編の方に『隣の家の不思議なシスターと不思議な関係』を応募しております。
応援の方、よろしくお願いします。ついでに、この作品のフォローと星評価三つもよろしくお願いします。
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