第7話

 お義父さんから同棲の許可を頂き、外ももう暗くなってきたのでとりあえずは家に帰ることにした。


 10年前に一緒に遊んだ道を、今は一緒に帰るために歩いている。なんか凄いエモい気がする……俺だけか。


「……あっ、透くん透くん」


 腕に抱きついて歩いていた狐白が、クイクイと服を引いてきたので、指を指した方へ顔を向ける。


「ほら、この木……覚えてる?」


「………あー、覚えてる覚えてる」


 懐かしいなぁ……狐白が被っていた帽子が風で飛ばされて、この木に引っかかったんだよな。


「……こうして歩いていると、本当に懐かしい記憶でいっぱいだね」


「そうだな………本当にいっぱいだよな」


 神社で走り回った記憶、この道でかくれんぼをした記憶。危うく迷子になりかけて二人で泣きそうになった記憶。沢山ある。


 でも、これからはそれに負けないくらい濃くて、幸せな記憶でいっぱいにしていく。


「……再会していきなりだけど、これからもよろしくね、透くん」


「あぁ、よろしくな」


 俺達は、自然と顔が近くになり今日四度目のキスを交わした。









「……あれ、見えなくなってる……」


 山に入る分岐点の公道に辿り着き、後ろを振り向くと、あの神社へ続く道は消えて無くなっていた。


「部外者が入らないようにするために結界を張ってるんだ。今は透くんには見えないけど、明日になったらまた見えるようになるよ」


「結界?」


「うん、なんて言っても、この先は神の聖域だからね。透くんのように何かしら神との繋がりがある人にしかみえないんだ」


 へぇ……そんな不思議機能があったのか。


「……ってちょいまち?そしたらなんで俺は子供の頃この道に入れたんだ?」


 子供の頃とか、俺普通にこの道見えてたんですけどどゆこと?好奇心旺盛だった俺は、「あ、なんか知らない道あるー」と言った感じで歩いていったのだが………。


「うーん……それはちょっと分からないかも。私もあの神社に人が入るなんて思ってもなかったから………」


 あぁ、確かに俺の顔を見てたっぷり10秒ほど固まった後に、慌てだしたもんね。


「……ま、別に気にしなくていいかな。こうして透くんに会えたんだし」


「お、嬉しいこと言ってくれる」


 抱きつかれていない方の手で狐白の頭をわしゃわしゃと撫でる。今の狐白の頭には耳は見えないが、ピコピコと動いている耳が幻視した。


 頭を撫でたら、すりすりと嬉しそうに腕に頬を擦り付けて来る。可愛い。


 ……なんか反応が狐というよりも猫なんですが………でも、なんか迂闊に猫とか言ったら「狐じゃい!」って返されそうだな。


 いつか、猫やんけって言ってみよう。


「さ、二人の愛の巣に帰ろっか」


「と、透くん……その、愛の巣は恥ずかしいかな………間違ってないけど……」



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いつも、寝る時は目が覚めたら星評価100個くらい増えてねーかなーとか思いながら寝てます。


ちなみに、今日夢を見たんですけど、私の作品読んでいる人の中にいるかどうかわからないですけど、三月うさぎさんという方からアマギフ三万円貰う夢を見ました。めちゃくちゃ欲に塗れてます

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