男性陣攻略法解説講座〔ユウラ、リイザ、フィレネ〕
リ「はーい、ではこれから百戦錬磨のリイザちゃんによる、男性陣攻略法解説講座を始めまーす」
フ「わたくし、全く興味がありませんのですけど」
リ「もー、相変わらず高飛車お嬢様は空気読めなーい。そんなんだからモテないの!」
フ「縁談ならたくさん来ておりますから、ご安心を」
リ「縁談が来ることイコールモテるって思ってるとこがやばいの。自覚してくださーい」
フ「何が違うというのです?」
リ「縁談なんて、家同士の話でしょ? 人柄に惚れ込んでって人、絶対少ないって。とにかく、お嬢様は市井の人間の意見を聞いておくことも大事だと思いまーす。ってなわけで始めますよー」
ユ「あたしも興味はないんですけど、リイザは言い出したら聞きませんから。聞くだけ聞きましょう、フィレネ副長」
リ「じゃあまずそのフィレネ副長の副官のナバちゃん。ナバちゃんは、本気の恋愛が怖いタイプです。だから、最初は遊びに付き合ってあげるのが肝心です。徐々に本気にさせていくのが上手くいくコツでーす。決して焦ってはいけません。距離はあっちに詰めさせましょう。時間がかかります。二股三股は知ってることだけさりげなくアピールして放っておきましょう。以上でーす」
フ「わたくしは何を聞かされていますの?」
ユ「さあ……」
リ「じゃあ次は、セトについてー。事前に何かと計算しまくるタイプなのでー、それに則らないのが大事でーす。ある程度振り回してあげないと、興味すら持たれないでしょう。でも迷惑をかけるタイプはもちろんNGなので、いい意味でセトの想定の上をいく言動が必要でーす。ただし上手くいっても絶対仕事優先体制は変わらないので、我慢できる人間である必要があります。以上ー」
ユ「なんとなく間違ってなさそうな気がするのが、逆に嫌ね」
リ「続いてテイトについてー。まず言っておくと、テイトには多分結婚間近の彼女がいると思うのでー、攻略対象としては勧めませーん。そもそもテイトの知能レベルについて来れる人でないと、恋愛対象には入れないでしょう。呪使いであることは必須条件でーす。テイトは趣味が一致していないと絶対に付き合えないので、まずは呪の技術を磨くことが必要でーす。お分かりですかー?」
フ「こんなことばかり考えるような人間ではありたくないものです」
リ「ちょっとひどくなーい? 次はランテちゃんの話するわよー。ランテちゃんはねー、友達から始めないと駄目なタイプでーす。基本的に恋愛感情には疎いタイプなので、かけがえのない大事な人ってポジションを恋愛に持って行く必要があると思いまーす。気長に構えながら少しずつ距離を縮めていくのが大事ですが、ランテちゃんもなんだか意中の人がいそうなのでー、そっちの結果が定まるまでは動かぬが吉かとー」
フ「あら、そうでしたの。残念ですわ。せっかくわたくしより強い殿方に出会えたと思ったのですけど」
ユ「そういえばフィレネ副長はランテのことを気に入ってましたね」
フ「ええ、ですがどちらかというと、別人である彼の方に惹かれたようですので」
ユ「別人?」
フ「その話はまたにしましょう。リイザ、終わりましたわね? 帰ってよろしくて?」
リ「えー、まだ好みのタイプとかの話もできるのにー。あっ、オルジェ支部長の攻略法も話せるわよー」
フ「結構です。ごきげんよう」
ユ「あんたの才能って、もっと別の何かに活かせないのかしらね……」
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