いつもの企み〔ユウラ、リイザ〕
リ「あー、ユウラ、また似たような服買おうとしてるー」
ユ「いざというときのために、動きやすい方がいいのよ」
リ「一着くらい可愛いの持っててもいいじゃない。ほらほら、ワンピースとかどーう? これとか似合うんじゃない?」
ユ「スカートなんて、制服以外しばらく穿いてないわね」
リ「だからいいんじゃない。ユウラはスタイルいいんだし、絶対こういう身体のラインが出るシンプルなのが似合うって。はーい、試着しましょー」
ユ「相変わらず強引ね、あんたは。でもそうね、着るくらいならいいわ。折角見繕ってくれたし」
リ「着たら絶対気に入るわよー。普段の買い物でユウラの好みもリサーチ済みでーす。さっすが私、モテ女ねー」
ユ「その調子のいい口は難点だと思うわよ」
リ「きゃー、ユウラってば辛辣ー。リイザちゃん傷ついちゃーう」
(試着後)
ユ「……流石に身体のラインが出過ぎているように思うわね」
リ「皆これくらい着てる着てる。うーん、よく似合ってるー。さっすが私。ユウラは髪が明るいし目力もあるから、服は主張が強すぎない色や柄の方がいいのよねー。腰が細くて足が長くて羨ましーい」
ユ「やけに褒めるわね。そんなに買わせたいの?」
リ「いーえ、これは私からのプ・レ・ゼ・ン・ト。店員さーん、これいただきまーす。あ、着たままでいいですか?」
ユ「え……いや、悪いわよ。いいわ、自分で買うから。あんた前も減給だったでしょ」
リ「いーのいーの。私の欲しいものは男に貢がせるからー。っていうかこの間ちょっと端数借りちゃったのもあるし、それ利子付きで返すって感じでー。さーてユウラ、散歩行きましょ散歩」
ユ「ああ、あれね……散歩?」
リ「その服見せに行かなきゃ。今日は正門でしょー?」
ユ「もう主語がなくても分かるわね、あんたの企み……」
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