2話.道に准ずる父と息子⑴

父さんの遺書に挟まってあった。恋文を読む。

その内容を一通り読み終えた、私はただ父さんが己の信念を持ち、いろんな迷惑をかけていた昔の事を思い出した。父は、自分の信ずる道に徹底的に進む男でしたから、私が幼き頃はかっこいいと思っていた。しかし、あくまで幼き頃での話。今も含める身体的精神的に大人へなろうとしている時期では、父に反抗していました。それは、思春期とは別の反抗期だと私は考えますが、一般的に見て、それは思春期とさほど大差ないとさえ言われます。とにかく私は父に反抗していました。それは紛れもない事実である。でも私はわからない、なぜ父に反抗していたのか。幼い頃はそれは全くなかったのに。周りはどうせ思春期でしょと言われます。いえそれは違うと思います。私の予測では、『父を愛していたから』

それしか考えられません。



そしてある除夜の日、父は今年に亡くなりましたので、明日は新年のお詣りには行けません。外はかなりの寒さでもうすぐで雪が降る一歩手前まで迫っていました。私はそんな除夜の日に、散歩をしに行きます。決して鐘を突きにいくのではありません。

ただ散歩したかっただけなのです。

暗闇に一つの影が歩くだけなのです。


気温は徐々に寒くなり、ついに黒に白の絵の具が足されました。雪です。常に息が白かったのに、さらに白くなっている気分でした。私は思い出す。

父と初めて雪遊びをしたのを...

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