第十二話 決心
「急な事ね」
北の砦での奥で見つかったドワーフの居住区あたり。あそこの生活は寒さと食糧に問題なければ、セリには教会の時とあまり変わらない。
(貴族から隠れて、狩りの成果を求められ続ける生活はキツかった。)
魔導具もあれば、それほど心配がない。
1人じゃないし?
この城でセリの身につけていた装備の薄うさや耐久度が低くなっているのを実感した。
“お古で、寒い装備。”
そこで暮らした3人も同意してくれる酷さだろう。ここの暮らしを知ったら尚更だ。
これから来る騎士も兵士も、北の砦まで来られる許可は出さない。
アクレイオスの協力は取り付けてあった。
極北の城での任務を言い渡されるからだ。追ってくる心配はない。
「たぶん」
不穏な言葉はついたけど極力、避け切る方針に決まった。
「そのまま国を目指すのもいいかもね?」
キースも来る。
「物資は盛り沢山で行きまショ!」
3度目のお出かけは、海からの可能性も出てきた。
「心強い。」
ここでのカトレア夫人とリリーの交流はこれで最後になるだろう。
マナーは合格をもらい、会話に慣れるたけのお茶会だった。
急ではあるが。別れが決まった。
「寂しい」
「うん。だけど凄く避けたい。」
正直、騎士達のが嫌だった。国に帰って落ち着いたら会位に行くと約束して、お茶会を始める。
「騎士と兵士の違いはわかりますか?」
授業に入った様子。
「騎士は貴族の子息がなる。女性騎士もいる。」
要人の護衛任務、近衛、兵士を指揮する上官に配置される。
騎士は貴族と覚えれば良いのか。
「騎士の爵位を与えられる者もいるわ」
リリーの補足に、カトレア夫人が付け足す。
「一代限り、子供に継がせられない爵位ですね。」
「ええ。高位の冒険者に爵位を与える事もあるのよ。よっぽどの褒賞だけど。」
セリは適当に覚えていたが、冒険者と関係あった。
関係ないと思って、お話にあったなと別のことを考えていたセリ。
「領地なしとか?」
「ええ、名誉や爵位が下がることもあります。」
力をする獣人の文化では、英雄を重視する。
竜人ロードとは文化圏が違う様子だったが、恐れ敬われている。
通るだけで畏怖している者も向けられたが、セリには向けられないためよくわからない。
たまにカナンが鋭い感じがする方が、よく知っている感覚なのだけど。
国や人の多さで色々あるんだなとは知っている。その中に入る上で、冒険者という職を選ぼうとしたセリだ。
知らないことのが多い。
だから、歩みを進めるなら行こうと決めていた。
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