24-導き
グスタフを先頭に風のような速さで、村から出て行ったのを見送った後。
「セリ、大丈夫カシラ?」
「雪に慣れてるし、記憶にある場所を見つけるかもよ?」
村で料理の話をしたり、治療をしながら情報を得ていた2人。商人と治癒士としての行動を終え、情報の総合する。
「獣人の嫌悪ってあるのカシラ。」
「んー反応はないけど?」
「商売で来てるのカモ。」
「へえ。どこからだろうねえ?」
ポンポンと慣れている。シュルトは商人の手腕の範囲だが、お偉いさんの筈のキースが手慣れていた。
冒険者として活動していた、名残りでしょ?
まだ新人冒険者でもないセリが活躍していた。
「よく、まあ。」
気になる方へとザクザク掘った。雪の下に隠れている野菜を探しサクサク進む。身長ほどの深さまで掘り出てくる野菜、野菜、根菜。
身体強化の魔法をうまく使って、積まれていくスピードに
「規格外だわ」
とカナンは呆れてみていた。サボってない、警戒中。
小型とはいえ、隠れるのが上手い魔物もいる。この時期には荷物狙いが多いが
美味しい。見つけるのは大変だっだが、セリは得意だ。子供達に肉のが好評だったが、療養中の人には野菜も要る。
「あ"」
魔物を掘り当ててしまった。
「あーゴメン。お水あるよ〜」
「何してんの?」
魔物に水を与える光景
「餌ならわかるかも??」
「起こしちゃちゃから、水飲んで二度寝してもらおうかって。」
「え、寝る?襲ってくるでしょ?!」
「飲んだ子はだいたい、寝る。」
絶対じゃないけど。と付け加えるが、何ソレとしか思わない。
「水をぶつけることはあっても、飲ませようとする?」
発想がない。しかしセリは…
「起こしちゃったら、寝かしつける。」
そう言ってそっと、入り口を雪で塞いで戻した。魔物が襲ってくる様子はない。
え、敵対じゃなければそうなるの?魔物にも利点があるとか。
飲み水渡したら、魔物が退く可能性って…
「いや、無いわ。」
カナンは自身の想像を止めて、再び雪を掘り出したセリを見る。
オレの常識には、存在しない。だから、シュルトに聞こう。人族にはある知恵なのかもしれない。
小型の魔物限定とか。この地域特有のって。
『疲れてるのヨ』
で聞いちゃくれないなと逃避した。この後
『夢でも見たの?』
キースとグスタフに興味を持たれ、飲み会になるまでがセットになる。
そして、狩の方は…
「人の通っている道か?」
グスタフが見つけ、ロードも見る。
「山か?」
「認識阻害がかかっている。」
獲物を近くに置き、
「セリとおまけを連れてくる」
ロードを見送り、グスタフが座って待つ。寒さ対策のワインを煽った。
香辛料を入れると上手いと聞いたが、十分上手いなとホットワインを飲みながら道を観察しているのだった。
呑んでいるようにしか見えなかった。
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