02
何もやる気が起きなくて、しばらくひとりでしては寝るという生活を送った。
仕事もやめた。彼の死亡手当てが降りたらしいけど、気にはならなかった。もともと、えっちなサイトで何かを買う以外に趣味はない。彼と付き合ってからは、自分の給金はそのまま放置していた。普通に暮らせる。
ちゃんとバスタオルを敷いて、ひとりでする。どんなえっちなものを見ても、結局、その瞬間に思い出すのは彼の顔。
敷いたバスタオルがびちゃびちゃになるまで、続ける。最後は、気絶したみたいに横たわる。
なんとなく、彼の名前を呼ぶ。出てきてくれないかな。幽霊とかでもいいよ。
出てこない。そりゃあそうか。死んだもんな。
起き上がって、バスタオルを洗濯機にぶちこんで、ベッドに潜り込む。
朝なんて、来なければいいのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます