♯17.6 村人Aと共に2日目の朝食を
サクラ、ブリュンヒルデとこんびにへ向かう
その道中で正面から「くるま」が来た
私と同じようにくるまに対し警戒するブリュンヒルデだったが、さっそく魔法を使おうとしていたので制止する
良くも悪くも判断が早い
こちらの世界の者に迷惑をかけない様に私がしっかりと目を光らせなければなるまい
こちらの世界の人間と揉めても利は今の所ないからな
サクラにも迷惑がかかろう
こんびにに、驚くブリュンヒルデに私が得た情報を共有する
詳細は異世界だからで片付けた、こちらの言語習得が完了したら詰めて行こうではないか
知識を持ち帰り、王国での発展に役立ちそうな物は多そうだからな
今回の買い物の目的は我々の朝食の様だ
サクラが持っているカゴに好きな物を入れろという事らしい
気になる物がたくさんある、サクラがダメと言うまで商品を入れてみよう
予算が足りなければ言うだろう
私の好奇心を満たす為、我儘を聞いて欲しい
サクラが何も言わないので商品でカゴがいっぱいになった
どれも美味しそうなんじゃもの!
支払いをするらしいのでブリュンヒルデに支払いの仕組みを説明する
やはりブリュンヒルデも思う事がある様だ
こちらの世界は様々な物の自動化が進んでおり、作業効率が良さそうだ
王国の産業に革命が起きる事は間違いないだろう
王国の技術部門への投資を増やすべきだな
現状武力においては近隣諸国に敵はいない状態だが、国を豊かにする為には、武力だけではダメだ
民の生活を豊かにしてこそ、国も豊かになるというもの
などと考えていると他の客が支払い場の前で、飲み物を注いでいるのが目に入った
あの用な購入方法もあるのか・・・覚えておこう
しかし良くみると、サクラが良く飲んでいる黒い液体の様だった
しゅわしゅわしていないので、おそらくそうだろう
普段から良く飲む物なのだろうか
今度サクラにあの黒い飲み物を飲ませてもらおう
支払いを終えこんびにを出ると私たちにサクラが「どーなつ」という食べ物をくれた
これを食べながら帰ろうという事らしい
素晴らしい
どーなつと異世界の風景を堪能しながら帰宅した
帰宅後テーブルに買って来た食べ物を広げる
壮観だ
自分で選んでおいてなんだが、食べきれる自信がない
分かっておる
ブリュンヒルデよ
やり過ぎたな・・・
いただくとしよう
ブリュンヒルデにふぉーくの使い方と食前の祈りの方法を伝授する
ではいただくとしよう
いただきます
どれから行くか・・・
この黄色い小粒の実が乗っている物から行くか
私達のいた世界のメイズと呼ばれる穀物の実と似ている
ぱんはしっとりとしてとても柔らかい・・・昨日の焼いたぱんとはまた違った美味しさだ
そして黄色い小粒の実は元の世界のメイズと味も似ていてほんのり甘い
それよりも特筆すべきはぱんに塗ってある白い物だ
昨日ぱんに塗った「まーがりん」とは異なる、「まよねーず」というらしい
酸味がありメイズとぱんと極上に合う
「こーんまよ」というらしい
この食べ物であればパンとメイズを用意し、「まよねーず」とやらを再現できれば
あちらの世界でも作る事が出来るだろう
次々といただく
ぴざぱん、つなまよ、ほっとどっぐ・・・
チンッ
サクラが購入した商品を調理して一切れくれた
匂いからしてチーズであろう
サクラが良く冷ましてから食べろと伝えてくる
ブリュンヒルデにも良く冷やしてから食べる様伝える
んーーーーーーーーーー
美味しい
満腹じゃ
この世界に来てからは、つい食べ過ぎてしまう
こんなに毎回満腹になるまで食べるなど、今までなかったな
食事がこんなに楽しいのは初めての経験だ
購入したぱん・・・かなり余ってしまったな
後で食べれば良いな!
サクラよ・・・申し訳ない
二人と共に余ったぱんを片付けた
片づけが終わるとブリュンヒルデが問いかけて来た
『姫様、この後のご予定は』
『ふふっ、そこでこの「たぶれっと」の出番となる』
懐からタブレットを取り出す
ずっと胸に忍ばせておいたのではないぞ
先日使用した時にマーキングしておいたのだ
マーキングした物を召喚出来る転送魔法だ
魔力の商品は少ないのでこれくらいは問題ないだろう
『たぶれっと?』
タブレットの機能を一通り説明し、共にこの世界の事を調べる事にする
タブレットがもうひとつあれば作業効率も上がるのだが・・・そこまで贅沢は言うまい
ん?
なんじゃサクラよ
こっちは勝手にやっておるから
仕事でもするが良いぞ!
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