♯10.5 村人Aとして外に連れ出す02
コンビニでの買い物は無事終了した
ショーツは・・・帰ってシャワー浴びてから履いてもらうか
一緒にトイレに入る訳にも行かないし、特に急いで履いてもらう必要もないかな
買い物して帰るだけだ
店の前で、ソフィアが清算した袋を受け取り、飲み物を1本ソフィアに渡した
今回購入したのはエナジードリンク系のペットボトル2本だ
オレンジジュースご所望の様だったので同じような色の炭酸系という事でこれらを選んだ
でっかいビタミン的なやつと命をガードする的なやつだ
1本は俺のだが、ソフィアの口に合わなかったらこ交換すればいい
ソフィアはペットボトルの構造が気になる様で、観察している
蓋を引っ張って開けようとしていた
そうか、捻るなんて開け方異世界ではなさそうだ
スクリューキャップは1926年のイギリスのガラス瓶が発祥で、1960年代に密封性の高いスクリューキャップが開発されて世界中に広まったという感じの話だった気がする
当たり前の様に受け入れているが、こちらの世界でも、まだ100年経ってないんだよな
開けるのに苦労しているソフィアに回して開けるのだとジェスチャーで教える
スクリューキャップの構造が気になるらしい
これは驚くとは思う、加工技術も含めて
ソフィアにはでっかいビタミン的な飲み物の方を渡していた
ペットボトル飲みなれていなくて、くぴくぴ飲むの可愛いな
ケプッ
小さめのゲップをする
学んだらしい(笑)
少しドヤ顔なのが微笑ましいな
俺が飲み物を飲むのをソフィアがじっと見ていた
おっさんは察しましたよ
俺がゲップするのを待っているんですね
熟練した炭酸ドリンカーはゲップを出さない事など容易いんですよ
プスーっと口の中で炭酸を抜く
ソフィアは悔しそうだ・・・精進したまえ
ペットボトルの蓋を閉めると、それを見たソフィアも同じ様に回してキャップを閉めようとする
残念!逆でした!
右ネジの法則なんか知る訳もないか
次は晩飯の食材の購入だ
スーパーへ向かう方向を指差しソフィアに伝える
無事ペットボトルを閉める事は出来た様だ・・・行き先よりもそっちが気になるらしい
はいはい良くできました
ソフィアはどうやらズボンのポケットに気付いたらしく、そこにペットボトルを入れたいらしい
良く収納だと気づいたね
入れてみるが良いよ
飲み物を飲みながらその様子を見ていた
入れ辛い上に、歩き辛いだろうが身を持って体験してもらう事にする
ソフィアは体を捻って無理やりズボンのポケットにペットボトルを入れた
すると、飲み物の重さでズボンがズリ落ちた
!!!???
ソフィアが叫ぶ
「はわわぁぁーーーーー!」
俺は口に含んでいた飲み物を吹き出す
「ぶーーーーーーっ!」
ソフィアはノーパンだ!
ペットボトルを投げ捨てすぐさまソフィアに近寄り、思いっきりズボンを腰まで上げた
そのまま腹の中央にある紐をキツめに結んだ
良し、これでちょっとやそっとでは落ちないだろう
ベルトもしてない上に、甚兵衛だから紐止めだもんな・・・申し訳ない
周りを確認すると、幸い人はいなかった様で見られた様子はない
甚兵衛のサイズも大きいし、上着の裾が膝上まであったので大丈夫だろう
ソフィアの飲み物は俺が持つ事にする
「ソフィア、申し訳ない」
伝わらないとは分かっているが謝罪する
配慮が足りなかったな
スーパーへ向かって歩くと、踏切に捕まった
立ち止まってソフィアを見ると、焦った顔で周囲を警戒している
踏切の警報音は驚くよね
ソフィアは空を見上げている
先ほどもベランダから外を見た時、空を確認していたな
ソフィアの世界では空に警戒すべき物があるのだろうか
ドラゴンとか?巨大な虫とか?
やだ、めちゃ見たい
電車が目に入るとソフィアが手を前に構えて声を上げる
「サクラ!!」
「大丈夫」
ソフィアの前に立ち塞がった
魔法で攻撃でもされたら大事故だ
どの程度の威力があるか分からないけれども
電車が通り過ぎた後、ソフィアはしばらく呆然としていた
肩を叩くと我に返ったので、あれは「でんしゃ」という名前だと教える
異世界驚きポイントだった様だ
踏切を渡って、商店街を突っ切ると大きめのスーパーだ
商店街の店で売っている物が気になるらしい
ソフィアが匂いに釣られてとある店の前で立ち止まっている
昼過ぎだし食べても良いだろう
ソフィアに入るかジェスチャーで尋ねる
ソフィアは手と首を振って応えた
どうやらNOのサインらしい
あちらの世界でもYES/NOのサインはほとんど同じらしい
しかし、ソフィアさん
顔・・・顔に出ていますよ
おっさんじゃなくても察してしまいますよ
後ろ髪惹かれすぎだろ
ここなら、食べきれない様な事かあっても持ち帰ればいいか
ソフィアと共に店内に入った
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