#02 村人Aとして着衣を促す
RPGで最初に出会うNPCのセリフと言えば
「ここは〇〇のむらだ」
だろうか
数十年前に発売された携帯ゲーム機RPGの最初に出会うNPCのセリフを思い出してしまった
言葉が通じないのだから
言語学習が先か・・・
近日中に何かしらイベントが発生してここから出て行くのだろうけど
そのイベントまでは面倒を見ようじゃないか
貴重な体験だ
待って 忘れていた
まずこの子の衣服だ
未使用Tシャツと洗濯した甚兵衛・・・で良いか
甚兵衛のズボンはハーフパンツだ
男の一人暮らしなので女性用の下着は持ち合わせていない
ストックの新品のボクサーパンツはあるがサイズが合わないだろう
衣服を渡すが、やはり元の世界と様式が異なるのだろう
『・・・』
服を手に取り不思議そうにしている
服を着る方法が分からないパターンの様だ
大丈夫、おっさんはその辺り察する事が出来ますよ
ジェスチャーで着衣方法を説明する
Tシャツは頭と腕を通すだけ
甚兵衛は蝶結びのやり方を教える必要があるな
異世界に蝶結び・・・存在しているのだろうか
容姿通り高校生くらいの知能であれば覚えられるだろう
進化の過程で人種が自然と辿りつく物なのだろうか
蝶結びの起源とか考えた事なかったな
後で調べてみよう
言葉が通じる様になったらこういった事も聞いてみたいものだ
蝶結びを教えると彼女はですぐにやってみせてくれた
『×××××××××』
何を言っているかは不明だけれど
ドヤ顔してるので言いたい事はなんとなく伝わった
元々知っていたのか、物覚えが良く器用なのかは不明だけども
ドヤ顔は微笑ましかった
服を着る様に促し部屋を出る
冷蔵庫からコーヒーを取り出し飲みながら今後を考える
(仮に襲撃イベント等が発生した際に家とか壊されたりしないかな・・・
もし半壊したりしたら保険適用されるのだろうか・・・)
などと考えていたら扉が開いた
そこには金髪エルフが甚兵衛を身に纏った姿があった
尊い
髪が邪魔そうだ
そういえば元カノの置いて行いったシュシュがあった気がする
豹柄のシュシュがあったので用途をジェスチャーで説明し渡す
ポニテ金髪エルフの甚兵衛姿がそこにはあった
尊い
眼福である
彼女もスタンドミラーに写った自分の姿を見て笑顔を見せている
気に入ってくれたようで良かった
椅子に座る様に促す
飲み物でも出して、まずはコミュニケーションを図ろうか
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