第7話
目が覚めるともう昼前になっていた。携帯を確認すると歩くんからメッセージがきていた。
歩くん : こちらこそありがとう。幸ちゃんと話せて楽しかった!来週の日曜日空いてる?
来週は確か予定はなかったはず。
“日曜日空いてるよ!何時に待ち合わせする?”
と返信した。
拓からは返信はない。メッセージを確認すると既読にはなっていた。
「自己中男め…」
そんな男に振り回される私が1番馬鹿だ。考えていても仕方がない。
「よし、昼ごはん作ろうかな…」
料理するのは好き、料理している間はそのことに集中できるから。包丁で切る音、 水を出す音、湯が沸く音、そんな生活音が心を穏やかにしてくれる。
「できたー!いただきます」
パスタの気分だったからペペロンチーノとサラダにした。我ながら上出来。
テレビを見ながらご飯を食べる。こんな休日も私は好き。
今日は掃除しようかな。天気もいいし、ベランダで布団も干そう。頑張ったらケーキ買ってこよう。
ケーキを励みに掃除を始めた。
***
「だいぶ綺麗になったかも!」
無心で掃除し続けてると、もう18時になっていた。携帯を見ると拓から不在着信が数件鳴っていた。
「ごめん、マナーにしてて気づかなかった…」
すぐかけ直すと不機嫌そうな声が聞こえた。
「連絡とれるようにしとけよ。今からお前の家いくから、飯作ってて」
「え、ちょっと待って!」
いつものことだけど急すぎる。結局ミンチが多めにあったから、ハンバーグ作ろうかなて考えてる私は重症だ。
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