第2話

「風邪だから、拓の好きなもの買ってから行こ…」


愛ちゃんと解散して、居酒屋から近いコンビニへ向かう。

秋の夜、外は寒い。冬が近づく匂いがする。


りんごジュース、プリン…

好きなものを数個手にとり、後は自分にココアを買った。


酔い覚ましも兼ねて、コンビニの外でココアを飲み風に当たる。

なんでこんなことしてるんだろう…とたまに思う。いや、いつも思う。


「はあ…」


「ため息」

「え?」

急に喋りかけられたことにびっくりして振り向くと、知らない高校生くらいの男の子がいた。


「今高校生て思った?こう見えても幸ちゃんと同い年」

「え、なんで名前…」

「内緒。今買ったばっかり肉まんあげる。じゃあ また、ね」

「ちょっと!!」


ニカッと笑うその顔は無邪気で、変な人。

「怖!!」

て叫んだけど、本人はもう居なかった。


知り合いであんな人居た?いや、多分居ないはず…

何で私のこと知ってたんだろう…何より肉まん、変なものは入っては無さそうだけど…にしても誰?


驚きすぎて虚しさと酔いどっかに行った。


♪〜♪〜 拓からの着信


「まだ?」

「あ、今から行く」


電話を切った後もあの変な人が頭から離れなかった。

そういえばまたねって言ったけど、どういうことだろう…


頭の中でクルクル考えながらタクシーを拾い拓の家まで向かった。

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