お化けなんか出るわけないだろ!

「ねえねえ。この道って、お化けが出るらしいよ」


「ええー!?うそでしょー!?」


歩いて仕事場に向かってると、前を歩いている女子高生の話が聞こえてきたが…。

何がお化けだよ!そんなもの居る訳ねえだろ!何考えてんだ!?

それと、うそでしょー!?とか言ってるんじゃねえ!嘘に決まってるだろうが!


「何でも。血まみれの日本刀を持っててー」


「きゃああ。人切り殺しちゃってるの!?」


「そりゃあもう血が滴ってるみたいだし。100人斬りとかして、妖刀になっちゃたんだよ」


何で日本刀なんだよ!


今21世紀だぞ、戦国時代か!しかも血まみれとか、なんで今一仕事終えましたって感じなんだよ!

あとそんな妖刀の話はよく聞くけど、100人も切る前に流石に折れるわ!…折れるよな?いや、日本刀なんだし…。根拠は無いが、なんかできる様な気がして来たぞ…。

いや、ともかく、ナイフとかに決まってるだろうが、ちょっとはおかしいと思えよ!


「しかも、出くわしたら日本刀でめった刺しにされてー」


「うわ、絶対死んじゃうじゃん」


「そりゃあそうよ」


斬らねえのかよ!


普通はその流れだと、バッサリと袈裟斬りだろ!?


日本刀でめった刺しとか、どう考えてもやり難いだろうが!ちょっとだけ突いて、また引いたのか!?小刻みなのか!?

あれか?突きの練習か?もうそれなら槍でいいだろ!


「顔が無くてー」


「落ち武者!?首を取られたの!?」


「そりゃあ落ち武者でしょ。首実検だったっけ?それするために切り落とされたんだよ」


「うわあ。すっごい恨み辛みとか持ってそう」


なら動いてねえよ!


お化けだろうが、脳から電気信号も無しに、どうやって動いてんだよ!

しかも、脳が無いなら恨み辛いも無いだろうから、化けて出て来る必要もねえだろ!

あれか?虫みたいに神経節がいっぱいあるから、独立して動けるのか?カサカサって?もうそれお化けって言うか単なるバケモンだろ!


夜だったら黒いニット帽を被ってたら分からんから、そのせいだよ!


「あ、美紀おはよー」


「知ってる美紀?ここってお化けが出るんだって」


「え?ずっと昔に、夜、ナイフでめった刺しにした、通り魔の事なら知ってるけど……」


なんだ、覚えててくれてるじゃないか。




朝読コンテストのネタを考えてたんすけど、この形式だと字数が全く足りないから、諦めましたw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る