第三話 緊急速報と政治家
リモコンを向け、しばらくすると画面が明るくなる。初めは刑事物のドラマを流していたのだが、勝手にどこかの部屋の中継放送に画面が切り替わってしまった。
終わるのは時間枠的にはまだ先のはずだ。なのに、放送局の都合で打ち切られたのだろう。どうやらドラマよりも大事なものが出来たらしい。
重々しい雰囲気に包まれた一室が映し出されている。
画面中央にはパイプ椅子が何列にも並べられていて隙間なく人が座っており、まるで記者会見のようだ。今もカメラの画角を気にしない記者(と思われる人)が気ぜわしく遮った。
画面端には赤字のテロップで『緊急速報』と打ち出され、男のアナウンサーが早口言葉のように状況を語っている。
全くの意味不明で、噛みまくり。非常に要領の得ない説明だ。緊迫感だけが伝わり、いくら注意深く聞いたとしても全く頭に入ってこない。
唯一解ったのは、これから重要な発表があるということぐらいだろう。
「なあ、ツムギ。いったい、何が始まるんだ?」
それはこっちのセリフだよ、サツキくん。
☆ ≪作者による『二度目の』挿入文≫
読み返すならここで最後です。
一通り読み返したのなら、先に進んでいただければと思います。一部の読者があっと驚く表情を、作者はひそかに期待しております。
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