12.離さない…僕は、離さないからな!!

「正月さいこぉ~。」

君は、休みになったらずっと寝てるな。

デブになっても知らないぞ。

「ねーねーっ!お年玉で福袋買おうと思うんだど…どれがいい?」

はっ?

そんな物買う必要ないだろ。

貯金しろ。

それか、僕にオヤツを貢げ。

あと、チカチカする薄い板を近づけるな。

邪魔。

ポチッ。


「へっ…あっちょっ!これ、一番高い福袋じゃん!どどどうしよう!」

「あんた、またこんな高いの買って…どうすんのよ?」

「あたしじゃないよ!こっこの!」

おっ?なんだ?

運動でもするのか?

しょうがないな。めんどうだけど、手伝ってやる。

ダダダダダダダッ!

ドドドドドドドッ!


「こらっ!あんた達!家の中で走り回るんじゃないの!走るんなら、外にでなさい!」

ママに怒られた…。

君のせいだ。

「ママに怒られたじゃん!あたしのせいじゃないのに…・。」

‥‥。

‥……。

「ママ、これってクーリングオフ出来るかな?」

「キャンセルしたらいいじゃないの。」

「そっか!これってまだお金払ってないのか!よかった。」

良かったな。

僕のお陰じゃないのか。


「あっ!これ。今日の買い物付いてに買ってきてあげたよ!」

ん?なんだよ?

もったいぶるな。

「ジャジャジャジャーン!」

うるさい。

「ほら見てみて!オヤツの福袋だよ!どう?嬉しい?嬉しいでしょ?」

ピョ~ンッ。

「うわっ!ちょっと、なんでもかんでも飛びつかないでよ!わっわかったから!渡す!渡

すし離してよぉ!」

離さない…僕は、離さないからな!

こんな、良いのがあるなら早くだせ。

早く、早く!くれ!

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