君の声が聞きたい

９．ここは天国か？

「あったかーい！！やっぱ、冬はコタツだよね！」

「ちょっと、ここで寝ないでよぉ～。」

「はぁ～い。」

はぁ～い。

いやっ…でも、確かに温かい…。

ここは、天国か？

手も、背中も、お尻も温かい…。

ここが、出てたら僕は、凍え死ぬかもしれない‥。

嘘だけど…。

はぁ～‥…。

幸せか‥‥。

「ねぇ…ちょっと、広がりすぎなんだけど…もうちょっと、遠慮してよ‥。」

はいはい。

遠慮ですね。

心得ていますとも。

ほらよっと。

「踏んでる踏んでる。と言うか、私の上にもう乗ってるよ！」

君は、本当にワガママだな…。

僕がせっかく、遠慮してやったのに…。

なにが、不満なんだ。

ふぅ～ん。

「よいっしょ！はぁー！冬はコタツだなぁ～。」

フンフンッ…。

くっさっ！

この匂いは、パパが帰って来たんだな‥。

ぬぅぅぅぅ‥‥。

出ない。

僕は、出ないぞ‥。

この天国から出るもんか！

これくらい、僕は我慢できるんだからな！

うっ…。

どうしよう‥…。

まぁ、これは自然の摂理ってやつだ。

ぷうっ～。

もう、熱くなったし出てやるか…。

きっと、ママも入りたいだろうし…。

タッタッタッ‥‥。

「‥‥ねぇ、臭くない？」

「えっ‥‥うわっ！くっさ！誰だ！コタツの中でオナラしなのは！」

「私じゃないわよ。パパでしょ？」

「パパは、いま入ったところだよ。」

「わっわたし！？違うよ！というか、女の子にそんなこと言わないでよ！」

「じゃあ‥。」

「こらっーーー！！」

あっ…バレた。

ふふふん～だ。

生理現象に文句を言ったってしょうがないだろ！

それに、僕の方が鼻が良いんだから、逃げるにきまってるだろ？