第3話

「まさか、ゲームを1時間することでSPが1獲得できるとは思わなかった」

 面前のステータスには

 多川悠人

 レベル5

 HP 100

 MP 24

 SP 10000

 職業:なし

 物攻:26

 物防:20

 魔攻:18

 魔防:17

 速さ:23

 運:20

 スキル:なし

 称号:SP特殊取得者

 と表示されていた。

 そこで、俺はようやく気づく、ステータスの1番下に称号:SP特殊取得者と表示されていることに。今まで、称号の欄には???という表示があった。それが、変化していたのだ。それと同時に、そういえば今まで他の人のステータスを見たことはなかったが皆同じように称号:???という表示があるのかという疑問を持つ。初級ダンジョンを攻略した者は初級ダンジョン攻略者という称号をもらえることは知っていた。だから、気にも留めていなかったが、ひょっとしたら称号の欄もなしという表示が普通なのではないかという思考に至る。そこで、俺は2年間全くといって良いほど連絡を取らなかったが、初めてのパーティーなのだからと、連絡先を交換していた弘樹と光に2人のステータス欄に称号:???という表示があったかを聞く。

 程なくして、弘樹からそんな物はなかった、ところで連絡をくれるなんてどうしたんだ?と返事があった。光も同様でそんな物はありませんでしたよ、ところで悠人さんから連絡なんて珍しいですが何かあったのですか?と返信があった。

 やっぱりそうなのか、俺には初めからあったため気にならなかったがこれは普通ではなかったのか、もっと早くに気づけていればと考えて、考え直す。この2年間があったからこそSPを10000も獲得できたのだと考える。SP10000と言えばレベル150近くにならないと獲得できない、今の冒険者最高レベルが100でSPの獲得が法則通りならば5050であることを考えるとこれは破格だろう。もちろんレベルは高くなればなるほど上がりにくくなる、レベル50を超えたあたりからレベルアップが鈍化する。つまり、冒険者がスキル獲得に使えるSPはレベル50まででおよそ1300となる。そのため、好き勝手にスキルをとっていると中途半端な冒険者になってしまい中級ダンジョンまではいけても上級や超級ダンジョンを攻略することはできない者も多くいる。だが、俺はそうではない、いくらレベルを上げステータスを上げようとSP獲得法が普通とは異なるため、器用貧乏になる心配はない、それどころか全てを高い技能で行える冒険者になれるのである。基本的に冒険者は職業を選びそれに見合ったスキルの獲得をする。しかし、俺は剣士で有りながら魔法使い、テイマーというように様々な職のスキルを獲得できるため攻略は不可能だとまで言われた、絶級ダンジョンの攻略も夢ではないのかもしれない。俺は、2000ものSPを使いスキルコピーと譲渡のスキルを獲得した。

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